パパイン

成分

使用の目的:角質の除去

類似した成分:グリコール酸

 パパインとは一部の洗顔料や入浴剤を中心に利用されている成分で、タンパク質分解酵素の一種です。常温では白色もしくは淡黄色の粉末状の物質で、水に溶けやすい性質を持っています。天然に産生する成分で、名前の由来である未熟なパパイヤやパイナップルの果実に多く含まれており、抽出、精製し粉末化したものが主に用いられています。

 特筆すべき性質としては優れたタンパク質分解作用が挙げられます。パパインが含まれた化粧品を肌につけると酵素が活性化され、タンパク質内のペプチド結合と呼ばれる部分に作用し、加水分解を引き起こします。そのため、皮膚表面の古い角質が除去され、肌を滑らかにすることができます。

 天然由来の成分で食品でもお馴染みのものであり、化粧品に配合されている範囲では安全に利用することができます。また、タンパク質分解酵素としての作用が知られていますが、実際には脂肪や糖も分解するため、より高い洗浄効果を期待することができます。しかし、タンパク質を分解するため肌の状態によっては刺激を感じてしまうことがあり、また、皮脂を取り除き過ぎると肌の乾燥を引き起こしてしまいます。

 類似した成分としてはグリコール酸が挙げられます。グリコール酸はサトウキビやパイナップルに含まれるヒドロキシ酸の一種で、パパインと同様に古い角質を取り除く目的で利用されますが、角質細胞のコルネオデスモソームと呼ばれる部分に選択的に作用することにより、角質をより強力に剥離します。化粧品にはそれぞれの特徴を活かす形で併用、もしくは使い分けがされています。

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