チャ葉エキス

成分

使用の目的:抗酸化作用

類似した成分:ビタミンC

 チャ葉エキスとはスキンケア、ヘアケア製品を中心に使用されている成分で、ポリフェノールの一種であるカテキンを主成分とした抽出物です。工業的には原料である茶葉を水やエタノールで抽出することによって得られるため、水に溶けやすい物質を中心としています。用いられる茶葉の発酵の程度によってウーロン茶エキス、紅茶エキスと呼ばれることもあり、香りや含まれている成分に若干の違いがあります。

 特筆すべき性質としては優れた抗酸化作用が挙げられます。チャ葉エキスの主成分であるカテキンには構造中のフェニル基のσ結合に由来する連鎖的な酸化反応を防ぐための性質が備わっています。その結果、肌に塗ると紫外線による肌表面での活性酸素の発生及び連鎖反応を防ぎます。肌のしみやくすみは活性酸素による酸化に起因するため、活性酸素の発生を抑えることで、その発生を抑えることができます。また、加齢臭は皮脂の酸化によって発生しますが、チャ葉エキスの抗酸化作用によって酸化を抑え、臭いを予防可能です。

 天然由来で肌への刺激もなく、食品としても長年親しまれてきた成分であるため、安心、安全に利用することができます。しかし、抗酸化作用に着目した場合、ビタミンC誘導体やコエンザイムQ10といった代表的な成分と比較すると効果がやや穏やかです。また、香り成分として緑茶特有の匂いを生み出す青葉アルコール、バラやラベンダーでもお馴染みのリナロール、ゲラニオールなどを含んでおり、多くの人にとっては心地よいのですが、苦手に感じる人もいるでしょう。

 類似した成分としてはビタミンCが挙げられます。ビタミンC及びその誘導体はチャ葉エキスと同様に抗酸化作用に優れており、シミやくすみの予防を目的に化粧品に広く取り入れられています。一方、よく似た名称の成分としてティートゥリーオイルがあり、匂いもやや似ていますが、異なった種類の植物を原料としており、抗酸化作用よりはむしろ抗菌作用に特化した成分として知られています。

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