使用の目的:保湿、バリア機能改善
類似した成分:米ぬか油
コメヌカエキスとは化粧水や美容液に取り入れられている成分で、植物抽出エキスの一種です。工業的には原料となる米ぬかから成分を水やエタノールを用いて抽出することによって得られますが、発酵の工程が加えられることもあります。
特筆すべき性質としては保湿作用が挙げられます。コメヌカエキスには水溶性の多糖類やセラミド等が多く含まれており、肌に塗ると角質層の保水力を補います。また、発酵の手間を加えたものについてはアミノ酸や有機酸が豊富に含まれているため、高い保湿作用に加えて肌のバリア機能改善や血行促進など、より有用な効果を期待することができます。
天然由来で食品としてもお馴染みの成分であるため、安心、安全に利用可能な成分です。また、アレルギーに関しても小麦等の他の穀物と比較して、コメはより安全とされています。その上、原料である米ぬかは食用のコメの副産物であり、環境に負荷をかけずに大量生産が可能なため、SDGsの観点からも優れています。しかし、保湿効果だけで考えれば他にもより効果の高い選択肢があること、発酵させたものに関しては効果が高い反面、大量生産にやや不向きであることから、コメヌカエキス以外の成分の方が選ばれることも多いです。
類似した成分としては米ぬか油が挙げられます。米ぬか油は米ぬかエキスと同様に米ぬかを原料として製造されますが、油分及び油と馴染みやすい成分を圧搾、抽出したものです。こちらは主に油性化粧品の基剤成分として、あるいは脂溶性ビタミンであるビタミンEによる抗酸化作用を期待して用いられます。
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