酸化スズ(IV)

成分

使用の目的:不透明化剤、体質顔料

類似した成分:シリカ、酸化チタン

 酸化スズとはメイクアップ製品に幅広く利用されている成分で、化学式SnO2で表される金属酸化物の一種です。二酸化スズと呼ばれることもあり、常温では白色もしくは薄褐色の粉末状の物質で、水にも油にも馴染みにくい性質を持っています。工業的には天然に産生する錫石を金属スズに還元し、空気中で燃焼させて酸化することによって得ることができます。

 特筆すべき性質としては化粧品を不透明にする作用が挙げられます。酸化スズは白色顔料の酸化チタンとしばしば併用されますが、その高い屈折率によって光を反射し、化粧品の見た目を良くしたり、紫外線による劣化を抑えたりすることができます。また、不透明化以外の特別な作用を持ち合わせておらず、酸化チタン製造の工程で添加される成分でもあるため、実質的に体質顔料としても用いられています。

 化学的に安定で肌への刺激性や毒性も確認されていないため、安心、安全に利用可能な成分です。また、比較的硬い成分であるため、スクラブ剤として利用することも可能です。しかし、タルクやカオリン、硫酸バリウムといった一般的な体質顔料と比較して全般的な使い勝手に劣るため、酸化スズを積極的に配合するケースはそれほど多くありません。

 類似した成分としてはシリカが挙げられます。シリカは酸化スズと同様に化粧品向けの体質顔料として用いられますが、より透明度が高く手触りが良いため、パウダーファンデーション等に好んで利用されています。化粧品にはそれぞれの特徴を活かす形で使い分けがされていますが、シリカの方がより積極的に利用されています。

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