オキシ塩化ビスマス

成分

使用の目的:パール光沢の付与

類似した成分:ホウケイ酸(Ca/Al)、パール

 オキシ塩化ビスマスとはメイクアップ製品を中心に利用されている成分で、化学式BiClOで表されるオキシ塩化物の一種です。常温では白色もしくは薄黄色の粉末状の物質で、水にも油にも溶けにくい性質を持っています。塩化酸化ビスマスと呼ばれることもあり、工業的にはビスマス塩化物を水、もしくは高温で酸化カドミウムと反応させることによって得られます。

 特筆すべき性質としては滑らかなパール光沢が挙げられます。オキシ塩化ビスマスは四角、もしくは八角形の板状の結晶でパール光沢を持っていますが、他の成分と比較して粒子径が小さいため、より柔らかい印象を与えます。そのため、パウダーファンデーションや口紅をよりキラキラと魅せる目的で好んで用いられています。

 天然の金属由来の成分で肌への刺激性や毒性、アレルギー反応等の心配も少なく、安心、安全に利用可能な成分です。しかし、比重が重く水中では沈みやすいため、リキッド系の製品には不向きです。また、紫外線に当たると容易に還元され、退色しやすいことから製品の取り扱いに注意が必要です。

 類似した成分としてはホウケイ酸(Ca/Al)が挙げられます。ホウケイ酸(Ca/Al)はオキシ塩化ビスマスと同様にパール光沢を持っているため、ファンデーションや口紅に光沢感を持たせるために用いられますが、ガラスの一種であるため輝度が高く、金属の種類に応じた色味を感じさせます。化粧品には求める質感や性状の違いに応じて使い分け、もしくは併用がされています。

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