使用の目的:基剤成分
類似した成分:アフリカマンゴーバター、シアバター、パルミチン酸、ステアリン酸
マンゴーバターとは一部のメイクアップ製品を中心に利用されている成分で、飽和脂肪酸の一種であるパルミチン酸やステアリン酸、不飽和脂肪酸の一種であるオレイン酸を主成分としています。マンゴー種子脂と呼ばれることもあり、常温では淡黄色の柔らかい固体で、水に溶けにくく、油とやや馴染みやすい性質を持っています。工業的にはウルシ科の植物マンゴーの種子を圧搾、もしくは溶媒を用いて成分を抽出することによって得ることができます。
特筆すべき性質としては基剤成分としての使い勝手の良さが挙げられます。マンゴーバターはステアリン酸やオレイン酸を主成分としているため肌へのつけ心地に優れており、また、融点が30℃〜35℃のため室温では固体ですが、肌につけると丁度バターのように溶けて液体になります。そのため、口紅やアイシャドウなどの基剤として、あるいは使用感を向上させるための成分として用いられています。
天然由来で肌への馴染みが良く、刺激性や毒性も確認されていないため、安心、安全に利用可能な成分です。また、ビタミンEなどの抗酸化作用に優れた成分も含まれており、飽和脂肪酸の含有量も多いため、酸化安定性にも優れています。しかし、「徐々に溶ける」使用感については好みがやや分かれ、また、食品のマンゴーバター(マンゴーとバターを混ぜたもの)とは異なるため食べることはできません。
類似した成分としてはアフリカマンゴーバターが挙げられます。アフリカマンゴーバターはマンゴーバターと極めて似た名称の成分で、同様に飽和脂肪酸を主成分としていますが、ステアリン酸やオレイン酸の含有量が少ない一方、ラウリン酸やミリスチン酸を多く含んでいます。化粧品にはそれぞれの特徴を活かす形で使い分けがされています。