使用の目的:抗酸化作用、抗菌作用
類似した成分:チャ葉エキス、クルクミン
レスベラトロールとは一部のスキンケア製品に利用されている成分で、化学式C14H12O3で表されるポリフェノールの一種です。常温では白色もしくは薄褐色の結晶状の粉末で、水に溶けにくく、エタノールやアセトンに溶けやすい性質を持っています。天然ではブドウやイタドリなどに多く含まれており、日本国内ではブドウの茎や果皮から抽出したものが利用されています。
特筆すべき性質としては優れた抗酸化作用が挙げられます。レスベラトロールは構造中の複数のヒドロキシル基が共役する構造を持っており(カテコール構造等)、紫外線などによって発生した活性酸素を安定化させます。そのため、肌につけると活性酸素による肌へのダメージ、及びそれによって引き起こされるシミやくすみの発生を抑える効果を期待できます。また、レスベラトロールにはアクネ菌の増殖を抑える作用も確認されており、ニキビの予防にも効果があるといわれています。
天然由来で肌への刺激性や毒性も確認されておらず、安心、安全に利用可能な成分です。また、健康食品の分野でも注目されている成分で、「サーチュイン遺伝子の活性化」による老化抑制に効果があるとされ、米国などを中心にヒットしています。しかし、日本では安価なイタドリ由来のものは医薬品としての扱いであること、また、抗酸化作用に関しては他にも優れた効果がある成分が存在することから、さらなる普及には固有の作用の発見が待たれます。
類似した成分としてはチャ葉エキスが挙げられます。チャ葉エキスはポリフェノールの一種であるカテキンが多く含まれており、レスベラトロールよりは穏やかであるものの抗酸化作用が期待できるため、スキンケア製品を中心に利用されています。化粧品にはそれぞれの製品の性格に合わせて使い分けがされていますが、現時点ではチャ葉エキスの方がより普及しています。