使用の目的:抗菌及び消炎作用の付与
類似した成分:パラベン、酢酸トコフェロール
ヒノキチオールとは主にナチュラルコスメの分野で使用されている成分で、化学式C10H12O2で表されるモノテルペンの1種です。常温では無色もしくは淡黄色の結晶で、アルコールに溶けやすく、水にもある程度溶ける性質を持っています。タイワンヒノキの精油から発見され、天然ではヒバなどに多く含まれていますが、日本のヒノキにはほとんど含まれていません。天然のものは高価なため、今日では工業的に合成されたものも多く用いられています。
特筆すべき性質としては抗菌作用が挙げられます。ヒノキチオールには黄色ブドウ球菌等、皮膚の常在菌の繁殖を抑える作用が認められており、防腐剤として使用することが可能です。また、頭皮のフケの原因となる真菌の繁殖も防ぐことから、その目的でシャンプーなどに配合されることもあります。香りはいわゆる「森の匂い」で、化粧品用途では少ないものの、歯磨き剤などの香料としても使用されます。
ヒノキチオールは配合量の制限がされている成分ですが、制限されている範囲では安心、安全に使用可能です。また、先に述べた作用の他にも抗炎症作用や抗ウイルス作用等も確認されており、より幅広い応用のための研究が進められています。しかし、昇華しやすく、また、光で分解しやすいことから化粧品成分としてはやや扱いにくく、現状では限られた範囲での利用に留まっています。
類似した成分としてはパラベンが挙げられます。パラベンはヒノキチオールと同様、天然にも広く存在する抗菌成分ですが、若干の刺激性はあるものの、成分として扱いやすいためより多くの製品に取り入れられています。また、フケ防止を目的として配合する場合、抗菌作用をより強くするため、酢酸トコフェロールを添加します。
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