無水エタノール

成分

使用の目的:抗菌、防腐作用、溶媒としての利用

類似した成分:1,3-ブチレングリコール

 無水エタノールとはスキンケア化粧品を中心に幅広く使用されている成分で、化学式C2H5OHで表現されるアルコールの1種です。常温では無色透明の液体で、水とも油とも馴染みやすい性質を持っています。一般的に「エタノール」と呼ばれる成分と全く同じものですが、「エタノール」の名称で市販されているものの純度が80%であるのに対し、「無水エタノール」は99%以上と高純度であることが特徴です。

 特質すべき性質としては抗菌作用の高さが挙げられます。無水エタノールには細菌等の細胞膜を変性させて浸透し、細胞膜内の水分を奪う作用があるため高い抗菌作用を発揮します。そのため、化粧品を長持ちさせる目的でしばしば用いられています。また、無水エタノールはエタノールと比較して純度が高く、より油性成分と馴染みやすいことから、精油などの水や薄いエタノールに溶けにくい成分を化粧品に溶かし込む目的でも利用されます。

 様々な製品に利用されており、健康な肌に使用する分には安全性も高い成分です。また、通常のエタノールと比較して分量等の計算が楽なため、手作りコスメの材料としても向いています。しかし、ダメージのある肌にはやや刺激が強く、表面の必要な皮脂も奪ってしまうため乾燥肌への使用は注意が必要です。また、揮発性が高いため保存の際は注意が必要です。

 類似した成分としては1,3-ブチレングリコールが挙げられます。1,3-ブチレングリコールは無水エタノールと比較して抗菌作用等は控えめで、手作りコスメの材料としての知名度もやや低いのですが、肌への刺激が弱く化粧品の使用感を損ねない為、市販品の溶媒としてはより一般的に利用されています。

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