DPG

成分

使用目的:保湿、抗菌及び他成分の溶媒

類似した物質:1,3-ブチレングリコール

DPGとは化粧水やクリーム等のスキンケア化粧品に多く取り入れられている成分で、常温では無色透明の若干とろみのある液体です。より一般的にはジプロピレングリコールの名称で呼ばれます。工業的にはプロプレングリコールを生産する際の副生成物として、もしくはプロピレングリコールを脱水縮合することによって得ることが可能です。

 基本的な性質としては同様のグリコール類である1,3-ブチレングリコールやプロピレングリコール、あるいはグリセリンと類似しており、肌に塗ることによって肌からの水分の蒸発を抑える保湿作用、化粧品内での雑菌等の繁殖を抑える抗菌作用、他の有効成分の溶媒としての作用が挙げられます。特長としてはグリセリンよりも粘度が高く、化粧品にとろみを持たせる効果が高い一方でべたつかず、軽い使用感であること、また、1,3-BGよりも抗菌作用に優れていること、プロピレングリコールより溶媒としての効果に優れていること等が挙げられます。また、やや弱めではありますが、毛穴を引き締めて皮脂の分泌を抑える収れん作用も持ち合わせています。

 水にも油にも馴染みやすく成分として安定していること、また、プロピレングリコール等と比較して肌への刺激性も低いことから安心して利用可能な成分ですが、眼に対しては若干の刺激性が確認されています。また、保湿作用や抗菌効果に関してはより優れた効果を持った成分が存在するため、DPGはそれらの効果を期待しつつも、化粧品の製品としての感触をより改良する目的で使用されます。

 DPGと性質が類似している成分としては1,3-ブチレングリコールが挙げられます。先に述べたような特性の若干の違いはありますが、効果よりはむしろ製品に求められる使用感などに応じて選ばれており、2021年時点では1,3-ブチレングリコールの方がより広く使用されています。

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