タルク

成分

使用目的:ファンデーション、日焼け止め等の使用感の向上

類似した物質:コーンスターチ

一緒に使われる物質:酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄

タルクとは主にファンデーションや日焼け止め等に含まれている成分で、組成式Mg3Si4O10(OH)2で示される白色、粉末状の無機化合物です。化学的な正式名称は含水ケイ酸マグネシウムであり、その特徴からフレンチチョークと呼ばれることもあります。一般的な製造方法としては、原料である滑石を砕いて生産されます。

特筆すべき性質としては素材の持つ柔らかさが挙げられます。タルクの原料である滑石はあらゆる鉱石の中で最も柔らかいため、それを砕いたタルクを配合することにより、まるで油脂を使用したかのように、肌に塗ったときの滑らかさが大きく向上します。また、程よい光沢感を持っているため、ファンデーションに光沢の強い酸化チタンと合わせて使用することにより、自然な印象を作りだすことができます。

 化学的に非常に安定で微粒子化が可能、また、吸着性に優れているといったタルクの性質は化粧品への配合を考えた上で大変便利であり、ファンデーションやボディーパウダーに欠かせない成分として利用されています。また、肌荒れを引き起こす酵素を吸着することにより、活性を抑制する作用も持っており、ベビーパウダー等ではその目的で使用されることもあります。

タルクに関しては一部、安全性に関する疑問が提起されています。人への刺激性や発がん性に関しては確認されておらず、通常の使用では問題ないと考えて良いのですが、動物実験で発がん性が認められたこと、また、過去に生産過程でアスベストが混入した事件があったことから、海外のメーカーでは使用を自主規制しているところも存在します。

 類似した性質を持った成分としてはコーンスターチがあります。コーンスターチはトウモロコシ由来の成分で、

滑らかさや付着性の向上の目的ではタルクに及びませんが、デンプンのため安全性が極めて高く、より幅広い目的で使用することができます。安全性の問題でタルクの使用を自主規制しているメーカーはしばしばコーンスターチを同様の目的で取り入れています。

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