カモミラET

成分

使用の目的:シミ、ソバカスの予防(美白成分)、抗炎症作用

類似した成分:トラネキサム酸

 カモミラETとは一部のスキンケア化粧品に利用されている成分で、植物エキスの一種です。1998年に医薬部外品の美白成分として認可を受けた成分で、メディカルハーブとしてもお馴染みのキク科の植物、ジャーマンカモミールの花からスクワランを用いて有効成分を抽出することによって得られます。

 特筆すべき性質としては特徴的な美白作用が挙げられます。一般的な美白成分は主にシミやソバカスの原因となる活性酸素を分解する、もしくはメラニン色素の合成を引き起こす酵素チロシナーゼを阻害することによって肌への色素沈着を防ぎますが、カモミラETは酵素チロシナーゼ自体の合成やメラニン色素の発生するメラノサイトの活性化を指示する活性化因子、エンドセリン-1の合成を阻害することにより、色素の発生を根本的に抑制します。また、カモミール由来の成分であるため、抗炎症作用も期待することができます。

 天然のカモミール由来の成分で肌への刺激性や毒性もなく、安心、安全に利用可能な成分です。また、スクワランで抽出を行っているため、肌との馴染みが良いことも特徴です。しかし、化粧品メーカーによって開発された独自成分であるため、配合される製品は当該メーカーの製品に限られます。

 類似した成分としてはトラネキサム酸が挙げられます。トラネキサム酸はカモミラETと同様に肌の美白や抗炎症を期待して配合されますが、作用の機構が異なり、炎症を起こした際に発生するプラスミンと呼ばれる物質の増加を抑えることにより、炎症やそれに伴うメラニン色素の産生を防ぎます。こちらはメーカー独自の成分ではないため、化粧品成分としてより一般的に用いられます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました