使用の目的：使用感の向上、抗酸化作用
類似した成分：リノール酸、オレイン酸
グレープシードオイルとは化粧品に幅広く利用されている成分で、不飽和脂肪酸の一種であるリノール酸やオレイン酸を主成分としています。ブドウ種子油と呼ばれることもあり、常温では僅かに黄みがかった透明な液体で、水とやや馴染みにくく、油と馴染みやすい性質を持っています。工業的にはワイン向けのブドウから得られる種子を乾燥させ、加熱圧搾することによって得ることができます。
特筆すべき性質としては優れた使い心地が挙げられます。グレープシードオイルは不飽和度の高い脂肪酸であるリノール酸を主成分としており、肌や髪へのつけ心地が軽く、よく延びることが特徴です。そのため、化粧品に配合するとその使用感を大きく向上することができます。また、グレープシードオイルにはブドウ由来のポリフェノールやビタミンEなども豊富に含まれていることから、優れた抗酸化作用も発揮します。
天然由来で食用としてもお馴染みの成分で、肌への刺激性や毒性もなく、安心して利用できます。また、グレープシードオイルはワインの副生成物であるため、天然由来成分としてはコストの面でも比較的優れています。しかし、不飽和度の高い脂肪酸であるリノール酸を多く含んでいるため酸化されやすく、保管の際は直射日光等を避け、比較的早めに使い切ることが必要です。
類似した成分としてはリノール酸が挙げられます。リノール酸はグレープシードオイルの主成分で、ヒマワリ種子油などの成分として、あるいは単独で化粧品に用いられていますが、単独で使用するとより肌への馴染みが良いため、使用感を向上させる、あるいは皮脂を補う目的で利用されています。この場合、グレープシードオイルより酸化されやすいことから、必ずビタミンEなどの酸化防止剤とセットで利用されます。