使用の目的:香料
類似した成分:安息香酸ベンジル
酢酸ベンジルとは一部のボディクリーム等に含まれている成分で、化学式C9H10O2で表される酢酸とベンジルアルコールのエステルです。常温では無色透明の液体で、水に溶けにくく、エタノールやアセトンによく溶けます。工業的に酢酸とベンジルアルコールを作用させて合成することもできますが、ジャスミンやイランイラン、ネロリ等の精油にも多く含まれています。
特筆すべき性質としてはその固有の香りが挙げられます。酢酸ベンジルはジャスミンやイランイランの香り成分として知られており、揮発すると甘く、どこか妖艶な匂いを生み出します。酢酸ベンジルを主成分とする精油や香水には気分を高めたり、女性ホルモンのバランスを整えたりする効果が知られており、また、昆虫に対してはある種のフェロモンとして作用することも知られています。
天然由来で香水の匂いとしても人気が高く、比較的試しやすい成分です。また、男性にとって、女性らしさを感じさせる匂いとも言われており、男性との距離を縮めたいときに試してみるもの良いでしょう。しかし、匂いがやや強いこと、また、肌につけると皮脂を強力に奪うことから、フレグランス製品以外への使用はやや限定的です。
類似した成分としては安息香酸ベンジルが挙げられます。安息香酸ベンジルは酢酸ベンジルと同様に花の香りとして知られ、ジャスミンやイランイランの精油に含まれており、酢酸ベンジルと同様に甘い香りを生み出しますが、よりマイルドでフローラルな香りが特徴です。肌への刺激性も低い為、香料や溶媒として、より多くの製品に利用されています。
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