変性アルコール

成分

使用の目的:溶媒、殺菌

類似した成分:エタノール、イソプロピルアルコール

変性アルコールとは工業用のエタノールに微量の酢酸リナリル、フェネチルアルコール等の成分を微量に添加したものです。基本的な特徴はエタノールに準じるため、常温では無色透明の液体で、水、油いずれとも馴染みやすい性質を持っています。また、基本的にはエタノール特有の臭いを感じますが、添加した成分によっては芳香を感じることがあります。

変性アルコールは主にエタノールの代替として用いられますが、かつては成分としての効果よりはむしろ変性剤を加えて飲用に不適とし、アルコールとして非課税にするために用いられていました。工業用途の変性アルコールにはメタノールやアセトアルデヒド等の刺激が強い成分が添加されていますが、化粧品向けには主に芳香成分が添加されています。

エタノールと同様の性質を持つため溶媒や殺菌、さっぱりとした使い心地とするために化粧品に広く使用されており、健康肌では安全に使用可能な成分ですが、ダメージを受けた肌にとっては刺激の強い成分のため注意が必要です。また、微量に添加されている成分がアレルギー反応の原因となることがあり、エタノールそのものが使用されている製品よりも若干の注意が必要です。現在ではアルコール関連の法改正により、エタノールそのものを非課税で使用可能になったため、やや使用頻度が少なくなっています。

関連した成分としてはイソプロピルアルコールが挙げられます。イソプロピルアルコールは工業用アルコールの変性剤として利用されていますが、化粧品では変性剤よりはむしろ油性成分との相性の良さを活かし、溶剤用途で使用されます。

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