使用の目的:シミ、ソバカスの予防(美白成分)、ターンオーバーの改善
類似した成分:ハイドロキノン、コウジ酸
4MSKとは一部のスキンケア化粧品に利用されている成分で、化学式C8H7KO4で表されるサリチル酸誘導体の一種です。正式名称は4-メトキシサリチル酸カリウム塩と呼ばれ、2003年に医薬部外品の美白成分として認可を受けています。
特筆すべき性質としては特徴的な美白作用が挙げられます。肌が紫外線に晒されると防御反応としてメラニン色素が合成され、皮膚に沈着するとシミやソバカスの原因となりますが、4MSKはメラニン色素の合成を促進する酵素チロシナーゼと結合することによって合成を阻害します。また、4MSKは肌のターンオーバーを促進する効果も確認されており、不要なメラニン色素の肌への蓄積を防ぐことにより、肌のくすみを改善します。
ハイドロキノン等、同様の作用を持った他の成分と比較すると肌への刺激性や副作用の恐れも少なく、安心して利用可能な成分です。また、肌のターンオーバー促進の効果は美白成分の中では唯一であり、トラネキサム酸等と組み合わせて利用することで高い効果を発揮します。しかし、化粧品メーカーによって開発された独自成分であるため、配合される製品は一部の製品に限られます。
類似した成分としてはハイドロキノン、コウジ酸が挙げられます。ハイドロキノンやコウジ酸は4MSKと同様に酵素チロシナーゼの働きを阻害することによって美白作用を発揮しますが、特に前者はチロシナーゼの阻害により特化しています。化粧品にはそれぞれの特性を活かす形で配合されますが、ハイドロキノンは刺激性が強いため、一般的なスキンケア製品ではなく、「美白」を強く意識した製品を中心として利用されています。
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