使用の目的:pH調整剤
類似した成分:クエン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム
炭酸ナトリウムとは一部の入浴剤やボディーソープ等に利用されている成分で、化学式Na2CO3で表されます。炭酸ソーダと呼ばれることもあり、常温では白色の固体で、水に溶けやすい一方、エタノールにはほとんど溶けません。工業的にはアンモニアソーダ法の一環として合成された炭酸水素ナトリウムを加熱分解することによって生成します。
特筆すべき性質としてはpH調整剤としての役割が挙げられます。炭酸ナトリウムは水に溶けた状態でpH11.2程度の比較的強いアルカリ性を示し、これを肌につけると肌のタンパク質を軟化させます。この軟化した状態では皮脂が浮きやすくなり、界面活性剤などで洗い流しやすくなるため、この目的でしばしば利用されます。また、製品によっては弱いアルカリ性を示す炭酸水素ナトリウムと併用して用いることがあります。
温泉成分としても知られており安心、安全に利用することができます。また、pHを調整することによって他の比較的刺激性の強い成分の配合量を抑えることが可能です。しかし、本来の肌の環境は弱酸性に保たれているため、大量に使用すると皮膚の常在菌のバランスを崩し、肌荒れ等の原因になることが懸念されます。
類似した成分としてはクエン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムが挙げられます。どちらの成分も弱アルカリ性のpH調整剤として利用されており、水に溶かすとpH8~8.5前後の弱アルカリ性を示します。そのため、製品の性格に合わせて最適なものが選択、もしくは組み合わせて利用されています。
コメント