使用の目的:基剤成分
類似した成分:オリーブ果実油、グレープシードオイル
ヒマワリ種子油とは化粧品に幅広く含まれている成分で、不飽和脂肪酸の一種であるリノール酸を主成分としています。化粧品でヒマワリ油と呼ばれる成分は一般的にヒマワリ種子油を指しています。常温では淡い黄色の液体で、冷蔵庫、冷凍庫の温度でも固まりにくい性質を持っています。工業的にはヒマワリの種子を圧搾もしくは抽出することによって得られます。
特筆すべき性質としては基剤、溶剤としての使いやすさが挙げられます。ヒマワリ種子油は天然由来の成分として主に食用目的で用いられてきましたが、成分の大半を占めるリノール酸が皮脂と性質が似ており、肌に馴染みやすいことが特徴です。また、他の植物油と同様にビタミンEを豊富に含む他、肌のターンオーバーを促進するビタミンAやビタミンBも含んでおり、他の油に比べてスキンケアの効果もより期待することができます。
天然由来の成分で肌への刺激も少なく、安心、安全に利用することが可能です。また、リノール酸自体はある程度酸化されやすい性質を持っていますが、抗酸化作用があるビタミンE等が含まれているため、成分自体の保存性は比較的良好です。油脂としての欠点は少ないヒマワリ種子油ですが、原産地が他の成分と比較してウクライナやロシア等の一部の地域に偏っているため、天候や国際情勢にやや影響を受けやすい部分があります。
類似した成分としてはオリーブ果実油が挙げられます。オリーブ果実油はヒマワリ種子油と同様に肌との馴染みが良い植物油として利用されていますが、より酸化に強いオレイン酸を主成分としています。化粧品には微量に含まれる成分の種類や製品の特色に合わせた使い分けがされています。
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