化粧水って何でできてるの?

乾燥

化粧水とは?

 毎日のスキンケアで使っている化粧水、何のために使っていますか?
保湿や天然成分使用、アンチエイジングといった魅力的なフレーズが数多く並び、選ぶのに悩む方も多いと思いますが、化粧水を使う本来の目的は「肌へ新鮮な水分を補給し、水分を保つ」事です。
したがって、化粧水に最も多く含まれている成分は「水」で、商品にもよりますが成分のおよそ80%程度を占めています。
不純物や消毒成分を取り除いた水を肌に供給し、それを保湿成分で肌に留め置くことにより、乾燥による肌のダメージを防ぎます。
また、化粧水をつけることで洗顔後、肌に残留した石鹸や消毒成分を洗い流す、もしくは有効成分の効果によって肌の環境を整える役割も担っています。
 「乳液」も保湿目的で使われることが多いですが、こちらは化粧水によって肌に補われた水分と保湿成分を油分で覆い、水分が失われるのを防ぐのが役割です。化粧水から先に使うのはそのためです。

水以外の成分①「保湿成分」

 化粧水の水以外の成分で最も重要なものは「保湿成分」です。これは、肌に補った水を留め置く役割を担っています。成分の持つ特性で保湿作用を補うもの、元々肌に含まれている物質を補うことで肌の持つ保湿性を高めるものの2種類があります。
前者で代表的なものはグリセリンやプロプレングリコールです。水にも油にも混ざりやすく、体に無害で安価といった特性を活かし、普及価格帯のものを中心に多く使われています。
 後者で代表的なものはヒアルロン酸やコラーゲンです。
肌の奥の方、真皮層に多く含まれており、高い保湿性を持つ生物由来の成分です。
真皮層で失われたものを化粧品の塗布により直接補うことは難しいのですが、表皮層に浸透することにより、肌の保湿性を大きく高めることができます。
 また、セラミドは表皮層に浸透することにより保湿成分の合成を助ける働きのあるものがあります。肌の角質層にはこれが多く含まれており、肌の保湿で大きな役割を担っています。
セラミドを含有する化粧水を使うことで角質層へ成分を補うことができます。そうすることで肌を構成する細胞の修復を活発にすることができ、肌本来の保湿作用を高めることができます。

水以外の成分②「肌状態を改善する成分」

 化粧水には保湿の目的以外で、肌の状態を改善する成分も含まれています。
保湿については成分の差こそあれ、肌表面に水を保持するといった目的はほぼ一緒なのですが、肌状態の改善については美白や油分の抑制等、目的に合わせて各社が特色を出したものを開発、発売しています。
 最も多くみられるものは「美白」を謳ったものです。化粧水の美白成分で最も多くみられるのは「ビタミンC誘導体」で、皮膚中のメラニン色素の合成を抑制し、シミや肌の黒ずみを防ぐ役割があります。また、皮脂の抑制に使われる代表的な成分としては、エタノール等のアルコール成分があり、皮脂を取り除き、毛穴を引き締めることによって皮脂の分泌を抑える効果があります。また、最近では化粧水に抗炎症作用やUVカットの有効成分を入れているものもあり、一定の効果を期待できます。

水以外の成分③「化粧水を使いやすくするもの」

 化粧水には先に述べた成分以外のものも含まれています。よく「添加物」としてひとまとめにされますが、化粧水を商品として「使いやすくする」ために使われています。
最も有名な成分は界面活性剤です。界面活性剤はシャンプーや洗顔石鹸等に幅広く使われている、一言で表すと「水にも油にもなじむ」成分です。
化粧水の場合、主成分である水に馴染まない物質を溶かしこむ役割や皮脂と作用し、水や有効成分を皮膚内に浸透させる役割を担っています。
後者の目的として、化粧品にとろみを出して肌に塗りやすくするための増粘剤も使用されることがあります。
化粧水は水分が大半のため、使い始めてからしばらく経つと成分の変性や雑菌の繁殖等が起こり、肌に悪影響を及ぼす危険があります。
これを抑えるために使用されているのが安定化剤や防腐剤です。
前者についてはビタミンC誘導体等、後者はエタノール等、有効な成分を兼ねるものが使用される場合もありますが、単独で添加される場合もあります。
しばしば界面活性剤や防腐剤は問題視されることがありますが、化粧品に使われる成分は全て、長期間の使用で人体に影響がないことが試験で証明されています。必要以上にこれらの成分について心配する必要はないでしょう。

化粧水の選び方

 では、成分に着目した場合、どんな化粧水を具体的に選べば良いのでしょうか。
率直に「色々試して、合うと思ったものを選んでほしい」というのが答えになります。
手ごろな価格の化粧水は水にグリセリンやプロピレングリコール等の成分を添加したものとなり、使用感や保存性も悪くありません。
また、この処方をベースにヒアルロン酸やコラーゲン等を加えたものであれば、ある程度コストを抑えつつも、保湿効果の追加によるメリットを受けることができます。肌の状態に少し不安を感じているようであればセラミド等が配合された化粧品を試してみるのも良いでしょう。
 また、もし「敏感肌」で悩んでいるようでしたら界面活性剤や防腐剤、アルコールフリーのものを試してみて下さい。
界面活性剤や防腐剤の代わりに様々な天然由来の成分が含まれており、効果や使用感は様々なので、肌の状態に合わせてお気に入りのものを探してみるのも良いでしょう。
 

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