キラキラ輝く化粧品、どんな成分が使われているの?

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ときめきはキラキラと共に

寒さが厳しい冬の季節、外に出るのが億劫で、つい暖房や炬燵のお世話になりっぱなし、という方も多いかもしれません。しかし、少し遠くまで足を伸ばしてみると、夏とはまた違った、より美しい景色を見ることができます。都会では街路樹にイルミネーションが飾られ、夜になると明かりが灯されます。また、雪が積もった後の晴れの日は、辺り一面が白く光り輝きます。もっと雪深い山の方まで出かけると、運が良ければ空気中の水蒸気が光り輝くダイヤモンドダストを見ることができます。スキーやスノーボードが大ブームだった頃、雪の白さと煌めきがいつも以上に女性らしさ、男性らしさを輝かせ、多くの恋が生まれ、「ゲレンデマジック」とも呼ばれました。

 煌めきは肌をより良く魅せるためにもより効果的です。太陽の光の下での煌めきは透明で健康的な印象を与え、夜の灯りの下では艶めかしい印象を与えます。そのため、ベースメイクやポイントメイクを目的とした製品には、肌をよりキラキラと魅せるための成分が取り入れられています。一方、あえて煌めき感を落としたマットな製品も存在し、落ち着いた印象を与えることから、仕事場でのナチュラルメイクには好んで使用されています。

化粧品をキラキラさせる成分①パール剤

 では、化粧品をきらめかせるためにはどんな成分が使用されているのでしょうか。最もよく使われている成分としては、「パール剤」が挙げられます。パール剤として使われている代表的な成分は雲母チタンです。雲母チタンは現在、化粧品の体質顔料としても知られるマイカに白色顔料として知られる酸化チタンをコーティングしたものが主流ですが、化粧品に使われる粒径では光をよく反射するため、キラキラとした光沢感が生まれます。また、マイカや酸化チタンは光を透過させる物質でもあるため、元々の肌色を保った上で透明感を向上させることが可能です。

 基本的な雲母チタンは成分の特性上白く見えますが、光の性質をより活かすために偏光パールと呼ばれる成分が使用されることがあります。偏光パールは雲母チタンのコーティングを調整し、特定の光のみを反射させるように改良されています。様々な色を反射するパールを組み合わせることによって、塗った場所を見る角度によって様々な色に輝かせることが可能です。偏光パールは主張が強いため、アイシャドウ等のポイントメイクに使用されています。

化粧品をキラキラさせる成分②ラメ剤

一方、近年では「ラメ剤」も多く使用されるようになっています。ラメ剤とはPETやPMMA等の高分子材料を組み合わせて作る原料です。ラメ剤の大きな特徴として、パール剤と比較して光沢感が強く、光に当たるとよりキラキラとした印象を与えることが挙げられます。ラメ剤は複数の高分子材料を積み重なっているため、光が当たると干渉が起こり、角度によって様々な色に見えます。また、製品によってはよりまばゆい金属光沢を出す目的で、高分子材料にアルミニウム等を蒸着させたものが使用されることもあります。

ラメ剤は煌めきを生み出す目的だけではなく、肌のシワやシミを隠す目的でも用いられます。ラメ剤の結晶はパール剤と比較して大きく、光をより複雑に反射するため、肌に塗ると肌の表面の状態をぼかし、よりきめ細やかに見せるソフトフォーカス効果が発生します。最もラメが使用されている化粧品のジャンルはアイシャドウですが、ラメを取り入れることにより、目元をより魅力的に演出すると同時に、小さなシワを隠すことが可能です。また、最近ではそのカバー力を活かすため、ファンデーション等にも取り入れられています。

キラキラ成分、どうやって使えばいいの?

 このように肌をキラキラに、より魅力的に見せてくれるパール剤やラメ剤ですが、よりよく付き合うために知っておいた方が良い点が2点あります。

 安全性の面で注意すべきこととして、ラメ剤に含まれている金属が挙げられます。パール剤、ラメ剤共に基本的には化学変化を起こしにくい物質で出来ているため、安心、安全に使うことが可能ですが、ラメ剤にアルミニウム等が含まれている場合、金属が汗で溶け出すことによって金属アレルギーを引き起こすことがあります。肌に異常を感じず使用できている限りでは問題ないのですが、もしメイクを変えて肌の異常を感じるようになって、使っているメイクにラメが含まれているのであれば、使用を一度控えた方が良いでしょう。

 また、偏光パールやラメ剤が含まれた化粧品は使用量に注意が必要です。偏光パールやラメ剤は肌に眩いキラキラを与えてくれる成分ですが、キラキラの効果が強いため、ワンポイント以上に使用すると主張が強くなり過ぎてしまいます。(しかも、メイク落としとの相性があまり良くなく残ってしまいがちです)あくまでも目元等のアクセントとして使用し、フォーマルな場面では使用を抑えることをお勧めします。

 メイクアップ化粧品に含まれている成分の中でも主張が強く、少しだけ注意が必要なパール剤やラメ剤ですが、アクセントとして取り入れることによって、貴方をキラキラと輝かせてくれます。仕事や勉強、あるいは子育てに勤しむ時とはまた違った姿を見せることで、貴方の魅力がより際立つことでしょう。

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