とても身近な美容成分、ビタミンC
健康や美容に効果的なサプリメントを飲みたいけど、何を選んで良いのか分からない、あまり高いのは本当に効果があるか心配で飲めない、そんな方にも安心してお勧めできるのがビタミンCのサプリメントです。手頃な値段で買えて飲みやすく、美肌や病気予防などの効果で知られているビタミンCは、日頃の食生活に自信が持てない場合、最初に選ぶべき1本といえるでしょう。サプリメントだけではなく、飲み物やお菓子でも「レモン何個分のビタミンC」が謳った製品が販売されており、1日に必要なビタミンCを効率的に摂取することが可能です。
そんなビタミンCですが、化粧品にも多く取り入れられています。化粧水やクリーム等のスキンケア化粧品を手に取った時、「ビタミンC誘導体」や「アスコルビン酸」といった表記がされているのを見たことがあるかと思います。シミ、ソバカスの予防効果のある成分として、あるいはアンチエイジング効果を期待した成分としてビタミンCは使用されています。また、化粧品の品質を保つための酸化防止剤として使用されることもあります。化粧品においてもビタミンCはとても身近な成分のため、近所のドラッグストアで探すだけでも多くの製品を見つけることができます。
ビタミンC、サプリメントや食べ物にはどんな美肌効果があるの?
日常生活にごく自然に溶け込んでおり、改めて紹介されることも少ないビタミンCの効果ですが、食事やサプリメントとして摂取した場合の代表的なものとして、体の皮膚や血管、骨の材料であるコラーゲンの合成を助ける作用が挙げられます。ビタミンCはコラーゲンを合成する酵素の補酵素として必要であり、不足すると肌荒れや免疫力の低下に悩まされるようになります。多くの動物はビタミンCを自分で合成することが可能ですが、人間はそれができないため、食事やサプリメントで継続的に摂取することが必要になります。
また、ビタミンCはいわゆる抗酸化作用を持っており、強い還元剤として働くため、体内で発生した活性酸素種が体内の組織と反応し、組織を損傷させることを抑制する効果があります。したがって、身体の老化の防止やがんの予防等に効果があるといわれています。
ビタミンCはキウイフルーツやいちご、かき、レモン等の果物、あるいはパプリカやブロッコリー等の野菜に多く含まれています。必要量以上を摂取しても重大な副作用が生じない(大量に摂取した場合、浸透圧の関係で若干お腹がゆるくなることがあります)ことから健康食品やサプリメントとして安心して摂取することが可能で、最近では特に美肌とアンチエイジングの効果を期待して、高濃度のビタミンCを点滴で直接導入する方法も取り入れられています。
ビタミンC、化粧品ではどんな美肌効果があるの?
一方、化粧品に含まれているビタミンCはコラーゲンの合成を助ける目的でも使用されていますが、より顕著な作用として、肌の美白効果が挙げられます。ビタミンCは化粧品に含まれている状態では不安定で酸化されやすいため、構造の一部を化学的に変化させたビタミンC誘導体として使用されますが、ビタミンC誘導体には紫外線を浴びた際にメラニン色素が生成される過程で、メラニン色素を合成するための酵素であるチロシナーゼの作用を妨害する作用があります。また、生成したメラニン色素やその途中に生成する物質を還元し、メラニン色素の量を減らす働きも合わせ持っているため、シミ、ソバカス等の発生を防ぐことが可能です。
また、化粧品に含まれるビタミンC誘導体はサプリメントと同様に抗酸化剤としての役割も担っており、主に日焼け等によって発生した活性酸素の作用を抑制し、活性酸素が皮膚の組織を傷つけてシワやたるみが発生することを防ぐ、あるいは化粧品に含まれている他の成分が酸化され、本来の機能を損ねるのを防ぐ役割を担っています。
尚、ビタミンC誘導体と表記される成分は1つではなく、期待される効果に応じて複数存在します。最も一般的に使用されているものとしてはリン酸アスコルビルマグネシウム、リン酸アスコルビルナトリウムが挙げられ、水に溶けやすく角質層に速やかに浸透しやすいため、化粧水等に用いられています。また、油溶性のもの、水にも油にも溶けやすいものも存在し、水溶性のものと比較してゆっくりと浸透するため、効果の持続性を期待する製品に使用されています。
ビタミンC、どうやって生活に取り入れればいいの?
色々な美肌効果を持つビタミンC及びビタミンC誘導体ですが、どのように生活に取り入れれば良いのでしょうか。基本的には他のスキンケア成分と同様にすぐに目立った効果が出るものではないため、一度に取り入れるよりも日々の食事やスキンケアで補い続けることが必要になります。
食事に関してはサプリメントで補うよりも野菜や果物の摂取を通じて、肌の主な材料であるタンパク質と一緒に補うのがより理想的です(ダイエット中の肌荒れではビタミン類ではなく、意外にタンパク質不足が盲点になることがあります)。幸いにもビタミンCが豊富な食品には食欲をそそる、程よい酸味を持ったものも多く、キウイフルーツやいちご、トマトやパプリカのように生でそのまま、あるいは簡単に茹でるだけで食べられ、無理をせず日々の食卓に取り入れることが可能です。
また、スキンケアに関しては化粧水などの比較的使いやすい製品で取り入れるのがお勧めです。ビタミンC誘導体自体が比較的安価で取り入れやすいこと、また、肌への浸透率がやや低いことから、効果を期待する場合、ある程度の量を使うことができる製品を使用すると良いでしょう。特に紫外線を多く浴びる生活環境にある方は、ビタミンC誘導体は日焼けによるダメージを軽減する作用に優れているため、日焼け止め(紫外線吸収剤、紫外線散乱剤)と合わせて使用することにより、その効果を高めることができます。
美しい肌を作り上げるのは特別に高価な化粧品よりもむしろ、日々の規則正しい食生活と地道なケアの積み重ねです。ビタミンCとの付き合い方をもう一度見直してみて、毎日の生活により積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。すぐに効果は出ないかもしれませんが、長い目で見た場合、貴方の肌の輝きにきっと貢献してくれることでしょう。
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