敏感肌には低刺激化粧水

敏感肌

敏感肌とはどんな状態?

 今まで使っていた化粧品を使い続けているけれども、最近肌荒れが気になってしまう。清涼感重視の化粧水を使ったら肌が赤くなってしまった、そんなお悩みはありませんか?そのような経験をお持ちでしたら、それは「敏感肌」の状態だからかもしれません。正常な肌では、肌の表面にある角質層が外からの異物の刺激を防ぎ肌の水分を保つ役割を担っており、古くなった角質層は定期的に生まれ変わります。(ターンオーバー)良く晴れた日に外出しても、清涼感の強い化粧水を使っても、それ程問題になることはありません。

しかし、いわゆる敏感肌の状態になるとこのサイクルが適切に機能しなくなり、角質層の持つ保湿や刺激から肌を保護する効果が減ってしまいます。そして、本来の湿度を保てなくなり、また、肌のより内側の部分に刺激が到達することによって、諸々の肌トラブルを引き起こします。いつも使っている化粧品も、正常な状態にある肌への使用を想定しているため、敏感肌では逆にトラブルを起こしてしまうことがあります。

敏感肌になる原因は?

 どうして「敏感肌」になってしまうのでしょうか。その原因は、次の2つが挙げられます。

1つは体質の変化によるものです。健康な状態の肌は、肌の表面の水分、皮脂及びコラーゲン等、ターンオーバーに必要な成分は適切に保たれていますが、加齢や季節の変わり目による寒暖差、ホルモンバランスの変化が起こるとこのバランスが崩れてしまいます。具体的には肌に水分やセラミド等が適切に供給されなくなる、もしくは皮脂が過剰に供給されるようになった結果、ターンオーバーが正常に行われなくなり、角質層が薄くなります。このことが水分や必要成分の保持を妨げ、ターンオーバーが乱れ、表面保護機能が不安定になります。その結果、外からの刺激が肌の奥の守られてない部分まで伝わってしまう、いわゆる敏感肌の状態となります。

もう1つは日焼けや誤ったスキンケアによる、外的な刺激によるものです。適度な日焼けは健康的に見え、ビタミンDの合成やうつ状態の改善等、良いことがあります。でも、肌の持つ防御作用を超えた日焼けは表面の角質層の構造を変化させ、肌が炎症を起こした状態となります。また、繰り返される日焼けは肌の角質層を厚くする作用があり、肥厚化した角質層では正常な保湿が行われないため、肌全体が乾燥した状態になります。また、必要以上に肌の表面を擦る、肌が弱っている時に刺激性の強い化粧品を使用することで角質層に微細な傷がつくことがあり、この傷が肌の保湿作用を落とし、 乾燥を引き起こすことがあります。こうして悪循環が発生し、敏感肌の状態へと繋がります。

敏感肌に補うべきもの、避けるべきもの

 では、敏感肌になってしまった場合、どのようなものを肌に補い、どのようなものを避ければ良いのでしょうか。

敏感肌は角質層を作る材料と水が失われている状態のため、この2点を補うようにする必要があります。従って、肌の保湿作用を高めるために油性のクリーム等より、肌に水を補給するための化粧水の使用が重要となります。また、化粧水は水分や肌に馴染みやすく保湿性を高めるグリセリンブチレングリコールに加えて、肌の成分として含まれているヒアルロン酸コラーゲン、肌の正常なターンオーバーを促進するセラミド等が含まれていると良いでしょう。

 逆に敏感肌で避けるべきものは肌に対して刺激性の強いもので、アルコールはその代表例です。健康な肌に対しては殺菌や毛穴の引き締め効果があり、化粧品の防腐剤としての作用や他の有効成分を溶かすために使用されています。その作用が敏感肌にとっては刺激となり、肌が赤くなったり痛みを感じる原因となります。また、アルコールには脱水作用もあるため肌の水分を奪ってしまいます。

他に気をつけるべき成分としては香料があります。特に石油等から人工的に作られる香料は、その構造が刺激性を持つものがあり、敏感肌に対して悪影響を与える恐れがあります。また、天然香料についても有用な成分が多いのですが、非常に多くの成分が含まれており、中には同等の刺激性を持つものもあるため、注意した方が良いでしょう。

敏感肌には低刺激性化粧水

 では、敏感肌をケアする化粧品として、どのような物を選べば良いのでしょうか。敏感肌には水分と保湿成分を補給する必要があるため、化粧水が最も重要です。様々な商品が並ぶ化粧水から敏感肌向けのものを選ぶ場合、1つの基準として「低刺激性」を重視すると良いでしょう。

低刺激性といわれる化粧水については、「〜フリー」と書かれていることがあります。先に述べたアルコール、香料に加えて防腐剤、石油系界面活性剤、着色料、鉱物油の6つの成分の配合を控え、天然成分で補った物が開発されています。また、より肌への刺激や負担を少なくするために、肌の環境に近い弱酸性のものや脂性肌向けにグリセリンを配合しないものも開発されています。

 また、先にも述べましたが、薄くなり、痛んでしまった肌の機能を補うヒアルロン酸やコラーゲン、セラミド等が配合されたものを選ぶと良いでしょう。低刺激性の化粧品は敏感肌を想定して開発されているため、これらの成分を積極的に取り入れています。アロエ由来の成分なども肌のターンオーバーを促進する効果が期待されます。また、アミノ酸系の洗浄成分を持つ化粧水は肌への刺激を抑えることができます。

 敏感肌を感じた場合、上のような化粧水を選ぶことをお勧めします。しかし、セルフケアで肌の不調が改善されない場合は皮膚科の受診も検討してください。アレルギーや炎症など、化粧品ではケアできない原因が隠れている場合があり、その原因を取り除くことが解決策になることがあります。

 この記事が敏感肌のお悩み解決に、少しでもお役に立ちますように!

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