使用の目的:抗酸化作用
類似した成分:アスコルビルリン酸Na、ビタミンC
リン酸アスコルビルMgとは一部のスキンケア製品を中心に利用されている成分で、化学式C6H8Mg3O14P2で表されるビタミンC誘導体の一種です。APMと呼ばれることもあり、常温では白色〜淡黄色の粉末状の物質で、水に溶けやすい一方、アルコールや油分とは馴染みにくい性質を持っています。工業的にはアスコルビン酸(ビタミンC)にリン酸及びマグネシウム塩を特定の条件で反応させることによって得ることができます。
特筆すべき性質としては優れた抗酸化作用が挙げられます。リン酸アスコルビルMgには肌のシミやくすみを防ぐ効果があることが知られていますが、原因となるメラニン色素の合成を助ける酵素であるチロシナーゼを阻害する、もしくは生成したメラニン色素を還元して分解する作用によるものです。また、リン酸アスコルビルMgは水溶性ビタミンC誘導体の中では安定性に特に優れており、化粧品として使いやすい中性付近のpHでもその作用を失いません。
天然のビタミンC由来の成分で肌への刺激性も比較的低く、毒性もないため安心して利用することができます。また、ビタミンC誘導体の中には「分解されない」ことによって本来の性質を発揮できないものがありますが、リン酸アスコルビルMgは酵素ホスファターゼの働きで比較的容易に分解されるため、ビタミンC本来の効果を期待することができます。しかし、「水溶性」に分類されるものの、やや他の成分と比較して溶けにくいため、他の成分が選ばれることがあります。
類似した成分としてはアスコルビルリン酸Naが挙げられます。アスコルビルリン酸Naはリン酸アスコルビルMgと同様にビタミンC誘導体の一種で、化粧品に抗酸化作用を期待して用いられますが、アスコルビン酸Mgより若干安定性は低いものの、より水に溶けやすいことが特徴です。化粧品にはそれぞれの特徴を活かす形で使い分けがされています。
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