アイクリームはどんな製品なの?普通のクリームとはどこが違うの?

クマ

目元の不調、悩んでいませんか?

 はじめましてのご挨拶、大事な商談、あるいは恋の駆け引きで、相手が今日どんなことを思っているだろうと考えを巡らした時に、不思議と目元に視線が行くことがあります。あの人は自信に満ち溢れている、あるいは今日は少し元気がなさそう、目元を見るだけで、不思議とその人の今の気持ちが分かってきます。自分で鏡を見た時も同様です。どこか気分が沈み気味だったり、事務作業続きで体調に優れなかったりする時は、目元のハリ、ツヤが失われ、クマが目立ってしまっている、といった経験をした方は少なくないでしょう。メイクでカバーも出来ますが、どうもナチュラルな感じが失われてしまいます。

 では、どうして目元にはその時のコンディションがはっきりと表れやすいのでしょうか。実は目元は顔の中でも皮膚が薄く、厚さが1mm以下しかありません。これは加齢と共にさらに薄くなり、皮膚そのものが持ち合わせている保湿や自己修復の作用が弱くなるため、トラブルが目立ちがちになります。また、皮膚が薄くなると皮膚の下にある血管の状態が表に出やすくなるため、身体が不調で血行が悪くなった状態では、目元にクマが目立ってしまいます。目元向けのメイクアップ化粧品も多く発売されていますが、顔の他の部分とナチュラルに合わせるのが難しかったり、時間と共にヨレてしまったりと、悩みの種となってしまいます。

目元周りに特化したスキンケア製品、アイクリーム

 目元のスキンケアに関して、皆様にはどのようなものをお使いでしょうか。おそらく、通常の顔向けの化粧水やクリームをお使いの方が多いのではないでしょうか。基本的には目元も皮膚の一部なので、顔向けの化粧水やクリームはそのまま使うことができます。ヒアルロン酸やコラーゲン、セラミド等、保湿作用を持った成分を皮膚の中に送り込み、クリームで蓋をすることによって皮膚から水分が失われてメイクが崩れたり、しわやたるみが発生したりすることを予防することができます。

 しかし、目元のスキンケアに関してはその目的に特化した、アイクリームと呼ばれる化粧品が開発されており、目元に起こりがちな乾燥や小じわの予防、色素沈着によるクマの予防、血行促進等を謳ったものが発売されています。アイクリームはしばしば少量のチューブに入った状態で販売されており、少し普通のクリームと比較して割高な印象を受けることもありますが、目の周りのデリケートで、トラブルを抱えやすい肌に使用することを想定した処方設計がされています。

普通のクリームとアイクリーム、どこが違うの?

 目元周りのケアに特化したアイクリームの特徴としてまず挙げられるのが、製品の独特なテクスチャです。通常のクリームは保湿効果を高めるため、また皮膚の上で伸ばして使用することを想定しているため、油分を豊富に含んでいることが多いのですが、皮膚が極めて薄い目元に多量の油分を使用した場合、肌への負担が大きくなってしまいます。一方、化粧水のような緩いテクスチャのものを使用すると肌の元々の保湿作用が弱いため水分補給の効果が期待できず、また、目に入ってしまう恐れがあります。そのため、アイクリームはやや固めのテクスチャのものが多く、使用する際には通常のクリームのように延ばさず、肌の上に載せて馴染ませるように使用します。

 また、通常のクリームは主に肌の保湿や化粧ノリの改善などを目的としていますが、アイクリームは多くのメーカーで、アンチエイジング化粧品の一種としての位置付けがされています。目元の状態の改善を目的としているため、ヒアルロン酸やセラミド、コラーゲン等の一般的な保湿成分に加えてシワやクマの改善に効果のある成分がしばしば含まれています。一方、ダメージを受けた肌への使用を想定しているため、使用感向上のための香料やアルコールといった物質の使用は控えめで、フリー処方のものも多く存在します。

アイクリーム、どうやって選べば良いの?

 目元のアンチエイジングに特化したアイクリームについては、メーカーから様々な製品が発売されています。広告では「目元にハリを与える」といった表現がされることが多く、違いが少し分かりにくいのですが、実際に選ぶ際には通常の保湿成分以外の成分に着目し、自分の悩みに応じた商品を選ぶと良いでしょう。

 目元の小じわが気になる場合はレチノールやナイアシンアミド(リンクルリナイアシン)を配合した製品がお勧めです。これらの成分は皮膚のターンオーバーを促進し、また、皮膚の水分や弾力を維持する為のコラーゲンの減少を抑制する働きがあり、医薬部外品としてシワの改善効果が認められています。

また、クマの改善には幾つかのアプローチがあり、メラニン色素の沈着によるものについてはビタミンC誘導体やレチノール、プラセンタがメラニン色素の合成を直接もしくは間接的に阻害、あるいは沈着を防ぐ成分として認められているため、それらが含まれたものを取り入れると良いでしょう。一方、肌の弾力が失われたことによるクマについては、毎日のケアで保湿成分を補うことで予防することができますが、最近、興味深い成分が医薬部外品の有効成分として着目されており、アイクリームにも取り入れられています。それはライスパワーNo.11と呼ばれる成分で、化粧品として肌に塗ることで角質層に浸透し、セラミドの増加を促す働きを持っており、医薬部外品として水分保持機能の改善が認められた唯一の成分です。コメ由来で安全性も極めて高いため、積極的に試してみると良いでしょう。

 まだ少しマイナーな印象もあるアイクリームですが、日々のケアに取り入れることで、目元の状態を改善し、印象のアップにも繋げることができます。時短の流れがコスメの1つのトレンドですが、色々と手軽になったからこそ、大事な部分にはもうひと手間かけるのも必要かもしれません。

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