ヘーゼルナッツ油

成分

使用の目的:使用感の向上、基剤成分

類似した成分:オレイン酸、マカダミア種子油、ホホバオイル

  ヘーゼルナッツ油とは一部のスキンケア製品、ファンデーションなどに利用されている成分で、炭素数18の不飽和脂肪酸であるオレイン酸、及び炭素数16〜22の各種脂肪酸を主成分としています。常温では薄黄色の液体で、水と馴染みにくく、油と馴染みやすい性質を持っています。工業的にはヤマモガシ科の植物チリヘーゼルナッツの種子を粉砕、圧搾、必要に応じて精製することで得ることができます。

 特筆すべき性質としては優れた使い心地が挙げられます。ヘーゼルナッツ油は皮脂の主成分でもあるオレイン酸やパルミトレイン酸を豊富に含んでいるため、肌に馴染みやすく、よく延びることが特徴です。そのため、化粧品に配合することによってその使い心地を大きく向上させることが可能です。また、皮脂を補う効果も期待できるため、特に乾燥肌に悩まされている場合、肌につけることで肌からの水分蒸発を防ぐことができます。

  天然由来で食品としてもお馴染みの成分であるため、安心、安全に利用可能です。また、不飽和度の低い脂肪酸を中心とした組成であるため、植物油の中でも比較的酸化に強い性質を持っています。しかし、比較的炭素数の多い脂肪酸を含んでいるため、室温より低い環境ではやや固まりやすい傾向があります。

 類似した成分としてはマカダミア種子油が挙げられます。マカダミア種子油はヘーゼルナッツ油と同様にオレイン酸を主成分とする植物油で、化粧品の使用感を良くしたり、皮脂を補ったり目的で利用されますが、より酸化されにくく、肌に馴染みやすいことが特徴です。化粧品にはそれぞれの特徴を活かす形で使い分けがされていますが、マカダミア種子油の方がより一般的に利用されています。

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