使用の目的:抗炎症作用、抗酸化作用
類似した成分：カモミラET、ローマカミツレ花エキス、ビサボロール
カミツレ花エキスとはスキンケア製品を中心に幅広く利用されている成分で、ポリフェノールの一種であるビサボロールやアポゲニン、ルテリオン等を主成分としています。カモミラエキスと呼ばれることもあり、常温では水に馴染みやすい液体で、工業的にはキク科の植物カミツレ（カモミール）から有効成分をBGなどで抽出することによって得られます。
特筆すべき性質としては優れた抗炎症作用が挙げられます。カミツレ花エキスに含まれる複数の成分には紫外線によって引き起こされる「日焼け」の一連の反応を抑制したり、ヒスタミンによるアレルギーの発症を抑えたりする効果があることが知られており、肌につけると肌の炎症をよく鎮めます。また、これらの成分はポリフェノールの一種でもあるため、紫外線等による活性酸素の発生、及びそれによって引き起こされる炎症を予防する効果も期待できます。
天然由来でメディカルハーブとしてもお馴染みの成分で、安心、安全に利用可能です。また、カミツレ花エキスにはポリフェノールの他にもミネラル等の肌に必要な成分も幅広く含まれており、日々のスキンケアに取り入れることで肌の状態を改善することができます。しかし、カモミールはキク科に分類される植物であるため、キク科植物にアレルギーを持っている方は十分に注意した上で利用する、もしくは利用を避けた方が良いでしょう。
類似した成分としてはカモミラETが挙げられます。カモミラETはカミツレ花エキスと同様にカモミールの花から有効成分を抽出することによって得られますが、抽出にスクワランを用いる点において異なり、効果も「美白作用」に特化しています。また、化粧品には「ローマカミツレ花エキス」と呼ばれる成分もありますが、「カミツレ花エキス」とは別種の花を原料としている点で異なります。化粧品にはそれぞれの特性を活かす形で使い分けがされています。
