使用の目的:スクラブ剤
類似した成分:ヘクトライト、ベントナイト
モンモリロナイトとは洗顔料等を中心に利用されている成分で、粘土鉱物スメクタイトの一種です。ベントナイトの主成分としても知られており、常温では白色の結晶状の物質で、水にも油にも溶けにくい性質を持っています。工業的にはベントナイトを水に溶かし、遠心分離することによって得ることができます。
特筆すべき性質としては優れたスクラブ効果が挙げられます。モンモリロナイトが含まれた化粧品を肌につけると皮脂をよく吸着するため、それを洗い流すことによって、肌の余分な皮脂を取り除くことが可能です。また、一般的なスクラブ剤では「角質層を削り取ってしまう」ことが問題になりますが、モンモリロナイトは皮脂のみを選択的に吸着するため、低刺激な成分として安心して利用することが可能です。
化学的に非常に安定な成分で、肌への刺激性や毒性も確認されていないため、安心、安全に利用可能です。また、他の粘土鉱物と同様に懸濁液の状態では粘性が増加するため、増粘剤としても利用可能です。しかし、分離精製前のベントナイトがほぼ同様の性質を示し、肌への安全性にも優れているため、選ばれにくい成分でもあります。
類似した成分としてはヘクトライトが挙げられます。ヘクトライトはモンモリロナイトと同様に粘土鉱物の一種ですが、モンモリロナイトの懸濁液が弱アルカリ性であるのに対し、ヘクトライトのそれは弱酸性を示します。化粧品にはそれぞれの特徴を活かす形で使い分けされます。
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