使用の目的:防腐剤、デオドラント
類似した成分:イソプロピルメチルフェノール
エチルヘキシルグリセリンとは化粧品に幅広く利用されている成分で、化学式C11H24O3で表されるグリセリン誘導体の一種です。常温では無色透明の液体で、水には溶けにくいものの、エタノールやクロロホルム、油と馴染みやすい性質を持っています。工業的にはエチルヘキシルグリシジルエーテルに触媒を作用させ、加水分解することによって得ることができます。
特筆すべき性質としては優れた防腐剤としての効果が挙げられます。エチルヘキシルグリセリンは黄色ブドウ球菌などのグラム陽性菌やカビ等の真菌の増殖を抑える作用が確認されており、他の防腐剤と組み合わせて化粧品に添加することで品質の劣化を防ぐことができます。また、腋臭を引き起こす原因となる菌の増殖をよく抑える一方、皮膚の常在菌に対してはあまり作用しないといった性質を活かし、デオドラント剤にもしばしば利用されます。
肌への刺激性や毒性が低く、アレルギー等の心配もあまりないため、安心、安全に利用可能です。また、エチルヘキシルグリセリンにはグリセリン由来の保湿作用も期待することができ、その目的でも利用されています。しかし、防腐剤としては比較的作用が弱く、また、大腸菌などのグラム陰性菌に対しては作用をほとんど発揮しません。
類似した成分としてはイソプロピルメチルフェノールが挙げられます。イソプロピルメチルフェノールは抗菌作用を持ち合わせている成分で、エチルヘキシルグリセリンと同様に防腐剤として用いられますが、保湿作用は持っていない一方、殺菌、抗菌作用がかなり強く、また、菌種を問わず効果を発揮します。化粧品にはそれぞれの特徴を活かす形で使い分け、もしくは併用がされます。

