使用の目的：増粘剤、パウダー製品の結合、使用感の向上
類似した成分：マルトデキストリン
デキストリンとはメイクアップ製品を中心に利用されている成分で、デンプンを加水分解することによって得られるグルコース重合体の一種です。グルコース重合体の中では比較的分子量が大きく、常温では白色の粉末状の物質で、水にも油にも溶けにくい性質を持っています。工業的にはデンプンを酸や酵素アミラーゼで加水分解することによって得られます。
特筆すべき性質としては増粘作用が挙げられます。デキストリンを熱水に溶かすと接着力に優れ、かつ粘度の高い状態となります。そのため、化粧品の肌への付着性を上げ、使用感を改善させる目的でしばしば用いられます。また、粉末のままパウダー系の製品に利用することによって粉の飛散を防ぐ目的で利用されることもあります。
天然由来の成分で肌への毒性や刺激性もなく、安心、安全に利用可能な成分です。また、デキストリンのはデンプンよりも水に溶けやすく、グルコースよりも粘度や粘着性に優れています。しかし、デンプンと同様に水に溶けにくいためグルコースのような保水効果は期待できず、また、粘着力を求める場合はデンプンに劣ります。
類似した成分としてはマルトデキストリンが挙げられます。マルトデキストリンはデキストリンと同様にグルコース重合体の一種ですが、デキストリンと比較してより小さく分解されており、接着力や粘度の面では劣りますが、水に比較的溶けやすいことが特徴です。化粧品にはそれぞれの特徴を活かす形で使い分けがされていますが、水に溶けやすいマルトデキストリンの方が比較的好んで利用されています。
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