シェービング化粧品とはどんなものなの?どんな種類があるの?

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肌を見せる季節の悩み「産毛」「ムダ毛」

 桜の花が散ってしまうのは寂しいですが、同時にそれは本格的な暖かい季節の訪れを意味します。寒さ対策第一の冬服をクローゼットの奥深くにしまい込んで、より自分らしいお洒落を楽しむことができる季節が訪れます。もう少し夏が近くなって、汗ばむ位の陽気になると、涼しげな素材の洋服を着たり、肌を見せたりする機会も増えてくることでしょう。

 そして、肌を見せる季節になると頭を悩ませるのがいわゆる「産毛」や「ムダ毛」の処理の問題です。最近ではクリニックで脱毛する方も増えてきましたが、お金の面で思い切りが必要だったり、トラブルが怖かったりで、まだまだ日々のケアで対処している方が多いのではないでしょうか。剃刀を使って剃るのが一般的ですが、どうしても残ってしまったり、肌を傷つけてしまったりと、中々上手く行きません。

 また、男性の場合は「ヒゲ」も悩みの種です。綺麗に剃るにしても、ある程度伸ばして整えるにしても、服装で隠すことができず、伸びるのも早いヒゲの処理は大変です。電気シェーバーはヒゲが濃いと上手く剃れず、安全カミソリは意外に力加減が難しく、肌を傷つけてしまう原因となります。ヒゲ以外の毛も全体的に女性より濃いので、男性にとっての体毛処理は、女性の場合以上に悩ましい問題です。

肌を守るための潤滑剤「シェービング化粧品」

 この煩わしい体毛処理を少しでも楽にするべく、「シェービング化粧品」と呼ばれるジャンルの製品が販売されています。シェービング化粧品の種類としてはシェービングジェルやシェービングクリーム、シェービングフォーム等が挙げられ、シェーバーの説明書には「使用する際には必ず一緒に使うように」書かれており、セットで開発された商品も存在します。また、中には洗顔フォームとしても使える製品も存在します。ドラッグストアなどでも手軽に買うことができ、化粧品に馴染みのない男性の方でも手に取ったことのある方は多いでしょう。

 シェービング化粧品は肌とシェーバーの間で潤滑剤としての役割を担います。特に男性でヒゲの濃い方は思い当たるかもしれませんが、そのままシェーバーで剃ろうとすると滑りが悪かったり、ヒゲが引っ掛かってしまったりと上手くゆかず、肌を傷つけてしまいます。シェービング化粧品を使って摩擦を減らすことで、肌を刺激から守ることができます。また、最近ではより肌への刺激を抑えるため、炎症を抑える成分や、肌を保湿する成分が配合されていることもあります。

「クリーム」と「ジェル」、どんな成分でできているの?

 このシェービング化粧品ですが、大きく分けてシェービングクリームとシェービングジェルに分類されます。前者は軽い使い心地、後者はしっとりとした使い心地で、基本的にはどちらも同じように使うことができますが、潤滑剤としての作用や肌への副次的な効果が異なります。

 シェービングクリームの主成分はラウリン酸やステアリン酸に代表される脂肪酸、及びそのナトリウム塩やカリウム塩及びそのエステル化合物といった「界面活性剤」です。界面活性剤は石鹸や洗剤の成分としても有名ですが、肌につけると滑りやすい皮膜を形成して肌の摩擦を減らしたり、体毛を膨張、軟化させてシェーバーで剃りやすくしたりする効果が期待できます。また、界面活性剤には殺菌効果が期待できるため、雑菌の侵入による炎症を抑える効果も期待できます。

シェービングクリームの中でも特に泡立ちに優れた製品を一般的にシェービングフォームと呼んでいます。シェービングフォームはシェービングクリームをLPG等と一緒に充填し、噴射することで泡立ちの良さを実現していますが、界面活性剤についてもより常温での泡立ちに優れた成分を利用しています。

 一方、シェービングジェルはPEG-8やカルボマーといった親水性の高分子を主成分としています。これらの成分は体毛を柔らかくする効果こそ弱いものの、潤滑性にはより優れており、肌に塗るとよく密着し、シェーバーの動きをより滑らかにします。基本的には油性成分が多いシェービングクリームと比較して、親水性高分子を主成分としたシェービングジェルは水性成分との相性が良いため、グリセリンやヒアルロン酸といった保湿成分、グリチルリチン酸2Kのような傷の修復を助ける成分が配合されています。また、シェービングジェルには水分自体が多く含まれていることも特徴です。

「クリーム」と「ジェル」、どっちを使えばいいの?

では、シェービングクリームとシェービングジェルにはそれぞれどのようなメリットがあるのでしょうか。シェービングクリームを利用するメリットはその「手軽さ」です。シェービングクリームはジェルと比較して肌につけやすく、また、洗い流しやすいため、忙しい時間帯でも手軽に利用することができ、肌への刺激も抑えられます。体毛自体も柔らかくしてくれるため、シェービング自体の手間も減らしてくれるでしょう。しかし、体毛が泡で隠れてしまうためやや慣れが必要で、また、製品に水分を含んでいないため、利用する際には十分に馴染ませながら使う必要があります。

 一方、シェービングジェルを利用するメリットはスキンケア効果の高さや透明なことによる使いやすさです。シェービングジェルは先にも述べましたが、シェービングクリームよりも配合する成分の自由度が高い為、シェービングだけではなく、保湿やバリア機能改善などの効果を期待することができます。また、ジェル自体が透明なため、肌の状態を確認しながら剃ることができます。しかし、ジェルが密着しやすいこと、また、男性向けの製品では清涼感が重視され、メントール等がしばしば配合されることから、若干の刺激感や肌に残るような感触を覚えることがあります。

 もし貴方がクリームもジェルも使っていないようであれば、どちらかの製品を使うことを強くお勧めします。しかし、どちらを選ぶかについては、「とりあえず目についた方を使ってみる」、位の気持ちで良いでしょう。どちらの種類を使っても、シェービングによる肌への負担を大きく減らすことができます。また、既に使っている方で、もし「刺激が気になる」「もっと肌に馴染む製品が欲しい」といった不満を感じている方は、もう一方の製品を試してみても良いでしょう。暑い季節が訪れる前に、改めて貴方のシェービングを見直してみてはいかがでしょうか。

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