スカトール

使用の目的:香料

類似した成分:インドール、マツリカ花エキス、シベット

スカトールとは一部のフレグランス製品に僅かに配合されている成分で、化学式C9H9Nで表される含窒素複素環式化合物の一種です。常温では白色の固体で、水に溶けにくく、アルコールや有機溶媒と馴染みやすい性質を持っています。天然に広く存在する物質で、主にバクテリアがアミノ酸の一種のトリプトファンを分解する過程で発生しますが、オレンジやジャスミンの花などにも含まれています。

 特筆すべき性質としてはその特徴的な臭いが挙げられます。スカトールは糞便や生ゴミなどに多く含まれており、一定以上の濃度になると強烈かつ不快な臭いを発生します。そのため、日常生活ではなるべく発生しないような工夫がされていますが、希釈して低濃度にするとジャスミンやトロピカルフルーツの花のようなフローラル系の匂いとして感じられます。そのため、インドールが含まれているジャスミンなどの精油がそのまま、もしくは他の香り成分とブレンドすることで利用されています。

 化粧品成分の中では刺激性や毒性が強く、注意すべきものですが、十分に低濃度であっても強烈かつ不快な臭いを発生するため、高濃度に配合されることはありません。また、微量のスカトールの匂いは甘く花のようであっても、リナロールやゲラニオールとはまた違った匂いに感じられるため、フレグランス製品に複雑さや奥行きを持たせる目的で利用されます。

 類似した成分としてはインドールが挙げられます。インドールはスカトールと同様に含窒素複素環式化合物の一種で、高濃度では糞便や下水を思い浮かべるような悪臭となりますが、低濃度ではジャスミンやオレンジを思わせるような甘い匂く、そして官能的な匂いに感じられます。化粧品にはそれぞれの特徴を活かす形で、スカトールやインドールを含んだ精油等が利用されています。

タイトルとURLをコピーしました