カニナバラ果実エキス

成分

使用の目的:抗酸化作用、収れん作用

類似した成分:チャ葉エキス、ビタミンC、エラグ酸

 カニナバラ果実エキスとは化粧品に幅広く利用されている成分で、グルコースやフルクトースといった糖類、ポリフェノール類、ビタミン類などを含んでいます。ノバラエキスの名称で知られており、常温では黄褐色の透明な液体で、水と馴染みやすく、油と馴染みにくい性質を持っています。工業的にはバラ科植物の果実や種子から水やBGなどを用いて有効成分を抽出することによって得ることができます。

 特筆すべき性質としては優れた抗酸化作用が挙げられます。カニナバラ果実エキスにはビタミンCやポリフェノール、カテキン類等、活性酸素の働きを抑える作用に優れた成分が多く含まれており、肌につけることでシミやソバカス、シワの発生を予防する効果が期待できます。また、カテキン類には収れん作用によって毛穴を引き締める効果が期待でき、そのような目的でも配合されています。

 天然由来でオイルと同様にスキンケアに効果的な成分として利用されてきた歴史があり、安心、安全に利用可能です。また、グルコースやフルクトースなど保水力に優れた成分を含んでいるため、一定の保湿効果も期待できます。しかし、ローズヒップにはバラ特有の香り成分はほとんど含まれていないため香りについては期待できず、また、抗酸化作用や収れん作用についてはより効果的な成分も存在します。

 類似した成分としてはチャ葉エキスが存在します。チャ葉エキスはカニナバラ果実エキスと同様にポリフェノール類による抗酸化作用やタンニンによる肌の引き締めを目的として化粧品に利用されますが、特徴的な抗菌作用があること、また、茶葉特有の匂いを持っていることが特徴です。化粧品にはそれぞれの特性を活かす形で使い分けがされています。

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