使用目的:肌表面の血行を良くする、肌の引き締め
類似した成分:トウガラシ果実エキス、カテキン
カフェインとはボディークリームやアイクリーム、アイメイクに使用されている成分で、化学式C8H10N4O2で表されるアルカロイドの一種で、無水カフェインと呼ばれることもあります。コーヒーや紅茶に豊富に含まれている成分で、純物質は常温では白色結晶状の固体です。植物から抽出する方法の他に、尿素から工業的に合成する方法もあります。
化粧品として使用した場合、特筆すべき性質としては血管拡張作用が挙げられます。コーヒーや頭痛薬として経口摂取されたカフェインは交感神経に作用し、血管を収縮させますが、肌に塗ったカフェインは表面から浸透して末梢血管に作用し、血管を拡張させます。その結果として、一時的に塗った場所の血行を良くすることが可能です。また、カフェインには肌を引き締める作用もあります。肌に塗ったカフェインは皮脂の合成や分泌を抑える効果があり、また、皮脂が分泌されるトリガーとなる肌の炎症を鎮める効果も合わせ持っています。
水にも油にもやや溶けやすく、食品にも幅広く含まれているため、様々な種類の化粧品に配合し、安全、安心に利用することが可能な成分です。また、分子量が小さく肌の奥に浸透しやすく、かつ薬理作用を持った成分のため様々な効果が期待できます。しかし、肌に塗った場合の効果が十分に検証されていないため、まだ化粧品成分としては発展途上の存在です。また、肌から吸収されたカフェインもコーヒーや紅茶を飲んだ場合と同様に神経系に作用するため、多量の使用には注意が必要です。
カフェインと類似した成分としてはトウガラシ果実エキスが挙げられます。トウガラシ果実エキスは主成分であるカプサイシンが肌を刺激し、使用部位周辺の血行を改善します。また、カフェインと同様に新陳代謝を向上させる目的でボディークリーム等に配合されることもあります。また、茶葉由来の成分としてカフェインと共に有名なカテキンは皮脂を固める作用があるため、肌を引き締める目的で併用されます。
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