インドール

使用の目的:香料

類似した成分:スカトール、マツリカ花エキス、シベット

 インドールとは一部のフレグランス製品に僅かに配合されている成分で、化学式C8H7Nで表される含窒素複素環式化合物の一種です。常温では無色から淡黄色の固体で、水にはやや溶けにくく、アルコールや有機溶媒と馴染みやすい性質を持っています。天然に広く存在する物質で、主にバクテリアがアミノ酸の一種のトリプトファンを分解する過程で発生しまが、工業的に合成する方法もあります。

 特筆すべき性質としてはその特徴的な臭いが挙げられます。インドールは糞便や下水中に多く含まれており、一定以上の濃度になると強烈かつ不快な臭いを発生します。そのため、日常生活ではなるべく発生しないような工夫がされていますが、希釈して低濃度にするとジャスミンやオレンジの花のようなフローラル系の匂いとして感じられます。そのため、インドールが含まれているジャスミンなどの精油がそのまま、もしくは他の香り成分とブレンドすることで利用されています。

 化粧品成分の中では刺激性や毒性が強く、注意すべきものですが、十分に低濃度であっても強烈かつ不快な臭いを発生するため、高濃度に配合されることはありません。また、微量のインドールの匂いは甘く花のようであっても、人の身体の匂いを思わせ、官能的に感じられるため、フレグランス製品に複雑さや奥行きを持たせる目的で利用されます。

 類似した成分としてはスカトールが挙げられます。スカトールはインドールと同様に含窒素複素環式化合物の一種で、高濃度では糞便やカビを思い浮かべるような悪臭となりますが、低濃度ではジャスミンやオレンジを思わせるような甘い匂いに感じられます。化粧品にはそれぞれの特徴を活かす形で、インドールやスカトールを含んだ精油等が利用されています。

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