パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na

成分

使用の目的:抗酸化作用

類似した成分:パルミチン酸アスコルビル、3-O-エチルアスコルビン酸、ビタミンC

 パルミチン酸アスコルビルリン酸3Naとは一部のスキンケア製品に利用されている成分で、化学式C22H36Na3O10Pで表されるビタミンC誘導体の一種です。APPSと呼ばれることもあり、常温では粉末状の物質で、水、油どちらにも比較的馴染みやすい性質を持っています。工業的にはリン酸型ビタミンC誘導体にパルミチン酸を付加することによって得ることができます。

 特筆すべき性質としては優れた抗酸化作用が挙げられます。パルミチン酸アスコルビルリン酸3Naには肌のシミやくすみを防ぐ効果があることが知られていますが、原因となるメラニン色素の合成を助ける酵素であるチロシナーゼを阻害する、もしくは生成したメラニン色素を還元して分解する作用によるものです。また、「水にも油にも馴染みやすい」といった特徴により、肌への浸透性が他のビタミンC誘導体と比較してかなり高くなります。

 天然の成分に由来する物質で肌への刺激性や毒性もなく、安心、安全に利用可能です。また、ビタミンC誘導体の中には「分解されない」ことによって本来の性質を発揮できないものがありますが、パルミチン酸アスコルビルリン酸3Naはエステラーゼの働きで比較的容易に分解されるため、ビタミンC本来の効果を期待することができます。しかし、他の成分と比較してやや高価で、また、アスコルビン酸に由来する構造の割合が小さいため、絶対的な抗酸化作用は他の成分と比較してそこまで高くありません。

 類似した成分としてはパルミチン酸アスコルビルが挙げられます。パルミチン酸アスコルビルはパルミチン酸アスコルビルリン酸3Naと同様にビタミンC誘導体の一種で、化粧品に抗酸化作用を目的として利用されますが、より油に溶けやすく、水に溶けにくいことが特徴です。化粧品にはそれぞれの特徴を活かす形で使い分けがされています。

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