使用の目的:抗酸化作用、抗炎症作用、脱毛の抑制
類似した成分:ソメイヨシノ葉エキス、センブリエキス
チョウジエキスとは化粧品に幅広く利用されている成分で、健胃薬や鎮痛薬として利用されてきたチョウジ(クローブ)の花から水やエタノールを用いて有効成分を抽出することによって得られます。抽出液の中にはカーネーションの香り成分として有名なオイゲノールが含まれますが、匂いが強い為、予め取り除いて利用されることもあります。
特筆すべき性質としては優れた抗酸化作用が挙げられます。チョウジエキスの中にはタンニンやフラボノイドに分類される成分が含まれており、肌に塗ることによって、活性酸素の中でも酵素によって分解されにくい、一重項酸素の分解作用を助ける働きが認められています。また、チョウジエキスには炎症の原因となるヒスタミンの作用や抜け毛の原因となる男性ホルモンの化学変化を抑制する働きも認められています。
天然由来で香辛料や生薬としてもお馴染みの成分であり、安心、安全に利用可能です。また、抽出の過程でオイゲノールを除去することによって独特の匂いがなくなり、幅広い化粧品に利用することが可能です。しかし、主成分のタンニンやフラボノイドは口に入ると苦みを感じるため、口元に使う製品にはやや使いづらい成分です。
類似した成分としてはソメイヨシノ葉エキスやセンブリエキスが挙げられます。ソメイヨシノ葉エキスはチョウジエキスと同様に優れた抗炎症作用が認められており、ソメイヨシノのイメージから春をテーマにしたヘアケア製品等に利用されています。また、センブリエキスはチョウジエキスと同様に、抜け毛に効果のある苦みの強い成分ですが、毛髪へのアプローチがやや異なり、血行促進効果によって抜け毛を防ぎます。
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