使用の目的：香料
類似した成分：フェネチルアルコール、シトロネロール、ダマスクバラ花油
センティフォリアバラ花油とはスキンケア製品を中心に利用されている成分で、芳香族アルコールの一種であるフェネチルアルコール、モノテルペンの一種であるシトロネロール等を主成分としています。常温では淡黄色の液体で、水に馴染みにくく、油に馴染みやすい性質を持っています。工業的にはバラ科の植物センティフォリアバラの花弁を溶剤で抽出することによって得ることができます。
特筆すべき性質としては優れた香りが挙げられます。センティフォリアバラ油の主成分であるフェネチルアルコールやシトロネロール等によって醸し出される香りは甘く繊細で、私達をとてもリラックスさせてくれます。また、これらの成分には抗菌作用があることでも知られており、一定の効果も期待することができます。
天然由来で長く人々に親しまれてきた成分で、安心して使用することができます。また、化粧品に使用される範囲では肌への刺激性や毒性の心配も少ないです。しかし、オイルとしてはかなり高価な部類に入るため大量の利用には向いておらず、また、高濃度では肌への刺激性があるため、精油を直接肌につけるような使い方は避けてください。
類似した成分としてはダマスクバラ花油が挙げられます。ダマスクバラ花油はダセンティフォリア花油と同様にバラの花から抽出されるオイルで、化粧品に香料として用いられていますが、抽出法の違いにより、フェネチルアルコールの含有量は少なく、女性ホルモンの分泌を促すことでも知られているゲラニオールや甘くフレッシュな香り成分として知られているシトロネロールが多く含まれます。化粧品にはそれぞれの特性を活かす形で使い分け、もしくは併用がされています。
