使用の目的:ヘアコンディショニング
類似した成分:ジラウロイルグルタミン酸リシンNa、加水分解コムギ
加水分解ケラチンとはヘアケア製品を中心に利用されている成分で、タンパク質の一種であるケラチンを加水分解して得られます。常温では淡黄色の粉末状の物質で、水に比較的溶けやすく、油と馴染みにくい性質を持っています。化学的には合成不可で、化粧品には羊毛(ウール)に含まれるケラチンを酸や酵素を用いて加水分解することによって得られたものが用いられています。
特筆すべき性質としては優れたヘアコンディショニング作用が挙げられます。加水分解ケラチンは毛髪への浸透性に優れており、紫外線などのダメージによって傷ついた髪に浸透し、構造を修復する効果を期待できます。毛髪に浸透する成分は他にも存在しますが、毛髪の80〜90%は高分子のケラチンで構成されているため、適合性が高くより高い効果を実感することができます。
天然由来で肌への刺激性や毒性もなく、アレルギーを引き起こす恐れも少ないため、安心して利用可能な成分です。また、成分を改良し、髪への浸透性を高めた「活性ケラチン」と呼ばれる成分も登場し、注目されています。しかし、分子量が比較的大きいためその作用は毛髪に限定され、また、過剰に使用すると髪が硬くなってしまうため注意が必要です。
類似した成分としてはジラウロイルグルタミン酸リシンNaが挙げられます。ジラウロイルグルタミン酸リシンNaは加水分解ケラチンと同様に毛髪の補修効果を持った成分として知られており、ヘアケア製品を中心に利用されていますが、保湿成分としての側面が強く、また、ケラチンよりも速く髪に浸透します。化粧品にはそれぞれの役割を活かす形で使い分けがされていますが、相乗効果が期待できるためしばしば併用されます。
