使用の目的:抗酸化作用
類似した成分:ビタミンC誘導体
葉酸とは一部のスキンケア製品を中心に利用されている成分で、化学式C19H19N7O6で表されるビタミンB群の一種です。プテロイルグルタミン酸と呼ばれることもあり、常温では黄色の粉末状の物質で、水やエタノール、油と馴染みにくく、酸やアルカリに溶けやすい性質を持っています。天然にも豊富に存在する成分ですが、パラアミノベンゾイルグルタミン酸等を原料として化学的に合成したものが広く用いられています。
特筆すべき性質としては優れた抗酸化作用が挙げられます。葉酸には紫外線などによって生じた活性酸素の作用を抑える部位が存在しており、肌につけたり食品として摂取したりすることにより、紫外線によるダメージを軽減したり、シミやシワの発生を抑える効果があると言われています。
天然にも豊富に存在し、肌への刺激性や毒性もないこと、また、食品やサプリメントでもお馴染みの成分であるため、安心、安全に利用可能です。また、葉酸の抗酸化作用はビタミンC誘導体との相乗効果が期待でき、サプリメント等ではしばしば併用されています。しかし、経口摂取した場合の効果は十分に立証されているものの、化粧品として利用した場合の効果は十分に検証されておらず、化粧品成分としての利用は限定的です。
類似した成分としてはビタミンC誘導体が挙げられます。ビタミンC誘導体は葉酸と同様に優れた抗酸化作用を持った成分として知られており、シミやシワの発生を抑える目的で化粧品に配合されています。化粧品には両者が(相乗効果を期待して)併用されることもありますが、一般的には十分な実績があるビタミンC誘導体の方が利用されています。