アンモニア

成分

使用の目的:パーマネント液の1剤

類似した成分:モノエタノールアミン

 アンモニアとはパーマネント液の1剤等を中心に利用されている成分で、化学式NH3で表される無機化合物の一種です。水に溶かした状態をアンモニア水と表記することもあり、常温では無色透明で、特有の刺激臭を持った期待です。天然にも存在する成分ですが、工業的にはハーバー・ボッシュ法を用いて窒素、水素を反応させることによって大量に得ることができます。

 特筆すべき性質としてはタンパク質を軟化させる作用が挙げられます。アンモニアが含まれたパーマネント液を髪につけると髪表面のキューティクルと呼ばれる層まで浸透し、蒸発する際に表面を大きく開けることが確認されています。このキューティクルが開いた状態では薬液がより奥まで浸透するため、パーマネント液2剤の主成分である過酸化水素や臭素酸ナトリウムの効果はより高まります。

 アンモニアはタンパク質の軟化作用においてはとても有用です。反応が早いため即効性が期待でき、また、揮発性が高いため髪にもあまり残留しません。しかし、肌への刺激性が強く、また、ガスは刺激臭が強く大量に吸入すると中毒の恐れもあるため、利用する際には十分な注意が必要です。

 類似した成分としてはモノエタノールアミンが挙げられます。モノエタノールアミンはアンモニアと同様に毛髪を柔らかくし、パーマネント液2剤の浸透を助ける目的で利用されますが、揮発性が低いことが特徴です。モノエタノールアミンの揮発性の低さは一長一短で、刺激臭は軽減されますが、その分だけ毛髪に残留しやすくなります。製品には優先順位に応じて使い分けがされています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました