「清潔感が足りない」のはどうして？
ファッションは嫌いじゃないし、風呂にも毎日入っている。髪も1000円カットじゃなくて、ちゃんと美容室に通っている。最近運動不足気味だけれども、体型は太り過ぎたり痩せすぎたりはしていない。それなのに、最近鏡を見るとどうも「冴えない」感じがする。年齢を重ねる、とはそういうことなのだろうか。でも、久し振りの同窓会で、友達は学生時代と全く変わらないどころか、むしろ若返ったようにも見えた。そういえば、不思議になって聞いてみたら、「清潔感」が大事と言っていたのを思い出した。
清潔感、という言葉を思い出して、改めて鏡を覗き込んでみた。やや疲れているのは仕方がないが、どうも昔に比べると、顔が脂っぽく、テカっているような気がする。これが「冴えない」原因だろうか。そしておもむろにスマホを取り出して調べてみる。「顔」「脂っぽい」で検索してみると、女性向け、男性向け、様々な記事や化粧品がヒットする。よく分からないけれども、とりあえず、何か化粧品を使ってみればいいのかな？
テカリの原因「皮脂が多すぎ」
この顔の脂っぽさ、テカリに悩んでいる男性は多いでしょう。また、自分の父親や男性上司の顔を思い浮かべて、加齢と脂っぽさは切っても切れない関係だと思っている方も多いかもしれません。この「テカリ」の原因は肌の毛穴から分泌される「皮脂」と呼ばれる物質によるのです。皮脂は決して悪い存在ではなく。適量であれば肌から水分が蒸発したり、肌の上で雑菌が繁殖したりするのを防いでくれます。しかし、何かのきっかけで必要以上に多くなり過ぎてしまうと、「脂っぽさ」や「テカリ」に悩まされることになります。
実はこの「脂っぽさ」や「テカリ」は男性に特有のお悩みです。若いうちは男性も女性も皮脂の量は少なめですが、加齢と共に増えていきます。しかし、女性が35歳頃を境に皮脂の量が減り、むしろ乾燥に悩まされるのに対して、男性の皮脂量は元々女性に比べて多く、歳を重ねてもほとんど減らないのが特徴です。それに中年男性にありがちな暴飲暴食やストレスが加わると、いわゆる「脂っぽさ」や「テカリ」が目立つようになります。多忙で自分に構っていられない時期だけに、ケアをする時間もなく、少し残念な見た目になってしまいます。
皮脂はこまめに取ればOK！
では、この残念なテカリはどうやって防げば良いのでしょうか。皮脂の分泌を抑えるため、食生活の見直しやサプリメントを摂る方法もありますが、大事なのは毎日の「洗顔」です。洗顔フォームには「界面活性剤」と呼ばれる成分が含まれているため、石鹸よりも効率的に皮脂を浮かせ、水で洗い流しやすくしてくれます。もしいつも使っている洗顔料で落としきれないと感じたら、炭やコーンスターチが含まれている、「スクラブ洗顔」と書かれた製品を使ってみると良いでしょう。スクラブ洗顔に関してはお勧めできないといった情報もありますが、主に乾燥に悩まされる女性に向けての情報です。男性の肌は皮脂が多いので、まずは「皮脂を取り除く」ことに着目すると良いでしょう。
また、夏の暑い日やスポーツ後には洗顔シートを使うのも良いでしょう。洗顔シートは皮脂を浮かす、流す代わりに「拭き取る」ことによって、より手軽に落とすことができます。洗顔シートはウェットティッシュのようなものですが、皮脂を浮かすための界面活性剤に加え、エタノールやメントールなど、すっきり清潔に使うための成分が含まれています。身体を冷やさず、でも「ひんやり」感じられるため、使い心地も良好です。
皮脂の分泌を減らす「化粧水」
分泌された皮脂は取ることもできますが、実は「減らす」方法もあります。ホルモンバランスの異常などで皮脂が過剰に分泌されている場合、規則正しいストレスの少ない生活で減らすことができますが、「忙しい」「美味しい」日々の中で、生活の改善は難しいでしょう。しかし、皮脂は「乾燥や刺激から肌を守るため」に分泌されるものであるため、「乾燥や刺激から肌を守る成分を肌に塗ってあげる」ことで、その量を幾分減らすことができます。
お勧めのアイテムは化粧水です。化粧水には手頃なものから高価な成分が含まれたものまで色々とありますが、まずは手頃な男性向けのもので十分です。ヒアルロン酸やセラミド、コラーゲンなど、元々肌に含まれている保湿成分が入った化粧水を肌に塗ると、肌と馴染んで保湿作用を補ってくれます。肌の保湿作用が高まると肌のセンサーはそれ以上の皮脂が不要と判断するため、結果として皮脂の分泌が抑えられます。また、化粧水やアフターシェーブローションに入っているグリチルリチン酸2Kは髭剃りなどで傷ついた肌の修復を助けます。皮脂は傷ついた肌を保護する目的でも分泌されるため、肌を修復することでも皮脂の量を抑えることができます。
また、化粧水の中には即効性の高い方法として「毛穴を引き締める」製品も存在します。男性用の化粧水の中にはエタノールやメントール、クエン酸が含まれたものがありますが、毛穴の出口を刺激して引き締めることによって、皮脂の分泌を強制的に防ぎます。
さて、どこに買いに行く？
「テカリ」の防止にスクラブ洗顔や化粧水がいいのを理解できても、「どこに買いに行けばいいのか」を悩む人も多いかもしれません。通販もありますが、あまりにも製品が多く、選ぶのは容易ではありません。デパートは敷居が高いし、女性向けの化粧品売り場に行くのは恥ずかしい、そう思ったらとりあえずドラッグストアに行くと良いでしょう。
ドラッグストアなら敷居は低くて身構えずに入ることができます。そして、整髪料や剃刀などの売り場には、最近、男性用のスキンケア製品が多く並んでいます。値段もおおむね手頃で、とりあえずの1本が欲しい人にも、少しだけしっかりとケアしたい人にも良いでしょう。その中で、「保湿」や「低刺激」の製品を選んでおけば、今まで身構えていたスキンケアへの第一歩を踏み出すことができます。また、色々な種類を試してみたければ、一部の生活雑貨店やホームセンターでは取り扱いがより豊富です。
最も、スキンケアはとても奥が深い存在です。問題が単純な男性向けでも色々と調べ出すと「沼」にはまってしまい、結局どれが正しいのか、迷子になってしまいます。ただ、間違いないのは日々のケアの大切さです。少しだけのケアでも、今やるのとそうでないのとでは、毎日の積み重ねで大きな差が出るでしょう。貴方が今あまり必要性を感じていなかったとしても、とりあえず始めてみてはいかがでしょうか。
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