ポリメチルシルセスキオキサン

成分

使用の目的:化粧品の使用感向上、撥水性の付与、ソフトフォーカス効果

類似した成分:ポリオクタニウム-51、ポリオクタニウム-10

ポリメチルシルセスオキサンとは日焼け止めやファンデーションを中心に、化粧品に幅広く含まれている成分で、シリコーンの1種であるメチルトリメトキシシランが多数重合した構造を持っています。その構造に因んでメチルシロキサン網状重合体と呼ばれることもあります。常温では白色の粉末で、水にも油にも溶けにくい構造を持っています。工業的にはシラン化合物から容易に合成することが可能です。

 特筆すべき性質としては化粧品の使用感や撥水性を向上させる効果が挙げられます。ポリメチルシルセスオキサンは球状のシリコーン化合物ですが、滑り性や転延性に優れているため配合すると滑らかな使い心地を生み出すことができます。また、シリコーンは水も油もはじくため、ファンデーションや日焼け止めなどに配合すると「化粧品の油性成分が皮脂と混ざってにじまない」「水をはじく」効果を期待できます。その他には光を散乱させて毛穴等を目立ちにくくする、ソフトフォーカス効果も認められており、ファンデーションに配合することによってきめ細かな肌に見せることができます。

 化学的に安定した成分で、肌への刺激性や毒性もないため安心して使用可能な成分です。また、粒状の固体であるためパウダーファンデーション等にも配合しやすい成分です。しかし、水にも油にも溶けにくいため、リキッドやクリーム系の製品に配合するためにはジメチコン等のシリコーンオイルが必要になります。

 類似した成分としてはトリメチルシロキシケイ酸が挙げられます。トリメチルシロキシケイ酸はポリメチルシルセスオキサンと同様のシリコーンに分類され、より強力な撥水性の皮膜をつくるために利用されます。皮膜は十分に柔らかく、様々な製品に利用可能ですが、やや厚手で「塗っている」感触が出てしまうため、使用感にはやや劣っています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました