ミョウバン

成分

使用の目的:毛穴の引き締め

類似した成分:塩化アルミニウム

ミョウバンとは一部の化粧水や洗顔料、デオドラント製品等に使用されている成分で、化学式AlK(SO4)2·12H2Oで表される塩類の一種です。ミョウバンの通称が有名ですが、硫酸アルミニウムカリウム、アルムKといった名称で呼ばれることもあります。常温では無色もしくは白色の結晶で、水に溶けやすく、エタノールや油分に溶けにくい性質を持っています。工業的にはボーキサイトから生成した硫酸アルミニウム溶液に硫酸カリウムを加えることによって得られます。

 特筆すべき性質としては毛穴を引き締める収れん作用が挙げられます。ミョウバンを含む化粧品を肌に塗ると皮脂に含まれるタンパク質を凝固させるため、毛穴が狭くなり、皮脂や汗の分泌が抑えられます。乾燥させたものについては吸水性があるため、その効果はより強くなります。また、汗を分解して悪臭を発生させる雑菌はアルカリ性を好みますが、ミョウバンを肌に塗ると弱酸性になるためその働きが弱まるため、臭いが抑えられます。

 古くから食品や医療目的で広く使用されており、肌への刺激も少ないため安心、安全に使用できる成分です。また、ミョウバン自体が手軽に入手できるため、水と混ぜ合わせ、デオドラント目的のスプレーとして利用することもできます。しかし、収れん作用の強さや持続性の面ではやや劣っているため、より効果の強い成分が用いられることが多いです。

 類似した成分としては塩化アルミニウムが挙げられます。塩化アルミニウムはミョウバンと同様に皮脂に含まれるタンパク質を凝固させ、毛穴を引き締める効果がありますが、毛穴の内部で水酸化物によるゲルを形成するため、より強力に毛穴を閉塞します。しかし、塩化アルミニウムはその分肌への刺激性が強く、体質によっては肌荒れを引き起こす為、製品に求める効果に応じた使い分けがされています。

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