ローマカミツレ花エキス

成分

使用の目的:抗糖化作用

類似した成分:カミツレ花エキス、ビサボロール

 ローマカミツレ花エキスとはスキンケア製品を中心に利用されている成分で、カルボン酸の一種であるアンゲリカ酸のエステル、ポリフェノールの一種であるルテリオンやアポゲニンを主成分としています。常温では水に馴染みやすい液体で、工業的にはキク科の植物ローマカミツレから有効成分をBGなどで抽出することによって得られます。

 特筆すべき性質としては優れた抗糖化作用が挙げられます。ローマカミツレ花エキスに特有の成分としてポリフェノールの一種であるカマメロサイドが挙げられますが、この成分は肌におけるメイラード反応(肌のアミノ酸と血糖であるグルコースやフルクトースの反応)を阻害し、コラーゲンやエラスチンの変性によるシワやたるみの発生を防ぎます。また、この成分はポリフェノールの一種であるため、一般的な抗酸化作用も期待することができます。

 天然由来でメディカルハーブとしてもお馴染みの成分で、安心、安全に利用可能です。また、ローマカミツレ花エキスにはポリフェノールの他にもミネラル等の肌に必要な成分も幅広く含まれており、日々のスキンケアに取り入れることで肌の状態を改善することができます。しかし、ローマカミツレはキク科に分類される植物であるため、キク科植物にアレルギーを持っている方は十分に注意した上で利用する、もしくは利用を避けた方が良いでしょう。

 類似した成分としてはカミツレ花エキスが挙げられます。カミツレ花エキスはローマカミツレ花エキスと同様にカモミールの花から有効成分を抽出することによって得られますが、花の種類が異なり、より抗炎症作用が強いことが特徴です。化粧品にはそれぞれの特性を活かす形で使い分けがされていますが、カミツレ花エキスの方がより一般的に利用されています。

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