美容に関心のある女性なら、一度は聞いたことがある言葉「セラミド」。
CMや広告、化粧品売り場などでよく耳にするものの、実はは何のことなのかよく知らないという方も多いのではないでしょうか?
この記事では、今さら聞けないセラミドについて、詳しく説明します!この記事を読んで、知っているようで知らないセラミドの役割や効果などを基本からおさらいしましょう。
そもそもセラミドとは?
セラミドとは、皮膚の細胞間脂質のひとつです。これを説明するために、まずは皮膚の構造について簡単に説明しますね。
皮膚は、外側から表皮、真皮、皮下組織の3つの層に分かれています。そのうち、表皮の最も外側の、私たちが普段「肌」として認識している部分は角質層といわれ、わずか0.02mmの薄い膜。この角質層の中は、角質細胞と細胞間脂質が何層にも交互に重なり合って構成されています。角質細胞と細胞間脂質がレンガ造の壁ように規則正しく並んだ状態になっているのが健康な肌です。
セラミドは細胞間脂質のひとつであると説明しましたが、細胞間脂質うちセラミドは約半分を占めています。セラミドからなる細胞間脂質の主な役割は、肌のうるおいを守ること。うるおいを守り、美しい健康な肌を保ち続けるために、セラミドはきわめて重要な存在なのです。
セラミドの役割
では、具体的なセラミドの役割を見ていきましょう。一言でセラミドといっても、セラミドにはそれぞれ役割の異なる6つの種類があることをご存知でしょうか?それぞれの名称と役割を説明しますね。なお、以前はセラミド1、セラミド2のように、セラミドの後ろに数字を付けた表記がメジャーでしたが、現在はセラミドEOS、セラミドNSのように、アルファベットが追随する表記へと変更になりました。
〈セラミドの分類とそれぞれの役割〉
セラミドの種類 | 役割 |
セラミドEOS(セラミド1) | 外部刺激から(紫外線など)からのバリア機能をサポートする。 |
セラミドNS(セラミド2) | 皮膚の保湿機能をサポートする。 |
セラミドNP(セラミド3) | 保湿機能とシワを軽減する働きをサポートする。 |
セラミドEOH(セラミド4) | 皮膚バリアを作る。 |
セラミドAS(セラミド5) | 皮膚バリアを作る。 |
セラミドAP(セラミド6) | 保水機能とターンオーバーを促進する。 |
このように、それぞれのセラミドは美肌を形成するうえで重要な機能を持っています。肌のセラミドが不足すると、角質細胞と細胞間脂質の配列が乱れるなどの原因により、乾燥や肌荒れなどを引き起こすのです。
かなり詳しく説明しましたが、まとめるなら、セラミドは肌のターンオーバーとバリア機能に深い関わりがあるということ。また、セラミドは加齢とともに減ることが分かっており、30歳を境目にどんどん減少していきます。セラミドが不足した肌はさまざまなトラブルが起きやすくなっているので、美容液やサプリメントを利用して積極的に摂取することも必要です。
配合されているセラミドの種類
化粧品やサプリメントなどに配合されているセラミドには4つの種類があります。それぞれ、作られる元となる成分が異なっており、特徴も異なります。配合されているセラミドがどのセラミドに分類されているかも、化粧品やサプリメント選びの大きな目安になりますよ。
〈セラミドの種類4つ〉
・ヒト型セラミド
・動物由来の天然セラミド
・植物性セラミド
・合成セラミド
ヒト型セラミドの特徴
ヒト型セラミドは、人間のセラミドに似せて作られており、人間の肌との親和性が最も高いセラミドです。酵母から作られており、保湿力・浸透力ともに4つのセラミドの中でも優れています。ナノ化技術も進み、さらに低刺激で肌に浸透しやすく開発されていくといわれており、注目されているセラミドです。
動物由来の天然セラミド
動物由来の天然セラミドは、馬や牛から抽出されています。保湿力が高く、肌との親和性は高いものの、希少価値の高さゆえに4つのセラミドの中では最も値段が高いことも特徴。高保湿の性質から、肌のバリア機能を整えたり、乾燥を防いだりする効果があります。
植物性セラミド
植物性セラミドとは、米ぬか、大豆、パイナップル、トウモロコシ、コンニャクなどの植物から作られたセラミドです。ヒト型や動物由来のセラミドとは構造が違うので、肌との親和性は劣ります。特にコンニャクから抽出されたセラミドは、大量生産が可能なため注目されています。
合成セラミド
合成セラミドは人間のセラミドと分子構造は似ていますが、石油から作られた物質です。他の種類のセラミドに比べて肌との親和性は低く、効果も劣ります。一方、価格が安いため、気兼ねなく大量に使用できるところはメリット。
塗るセラミドケアの効果
最近では、セラミドが配合された美容液が多く市販されています。肌に不足したセラミドは、美容液などを塗ることで補給できます。塗ってセラミドを補給するには、高濃度のセラミドを毎日欠かさず塗り続けることが大切です。
気をつけなければならないのは、塗るセラミドは塗った部分にしか効果を発揮するということです。肌の状態が気になる部分に集中的に使用すると良いでしょう。
■ETVOS|モイスチャライジングセラム(50ml)
ヒト型セラミドが配合された保湿セラム。セラミドがバランス良く高濃度に配合されています。1本で美容液と乳液の2つの役割を担っており、うるおいの足りたふっくらした肌を叶えてくれますよ。
飲むセラミドケアの効果
塗るセラミドケアと合わせて昨今注目されているのが、飲むセラミドケアです。塗るセラミドが部分的にしか効果を発揮できないのに対し、全身の細胞に効果が期待できるところが特徴。肌のターンオーバーの関係上、肌のうるおいを実感できるまでには基本的に数日間必要であるので、即効性がないからとすぐに諦めずに、継続して摂取してみてください。
■ORBIS オルビス|ディフェンセラ 飲むスキンケア [特定保健用食品] 30日分
米胚芽由来のグルコシルセラミドが配合された粉末タイプのセラミドケア食品。特定保健用食品にも指定されています。顔だけでなく、乾燥しやすいひじやかかとのうるおいケアにもおすすめです。
まとめ
今さら聞けないセラミドについて詳しく解説しました。美肌のために必要な機能を持っているセラミド。健康な美しい肌を維持したいなら、不足した分をしっかり補うことが大切です。年齢とともにセラミドを作り出す力は衰える一方なので、自身のお悩みに合わせて、塗るケア・飲むケアを継続していきましょう。
コメント