BBクリームとは?CCクリームとは?
何かと忙しい朝の時間、メイクの時間を少しでも短くしたい、でも仕上がりはちゃんとしたい、そう思っている方は多いと思います。スキンケアの時短を叶えてくれるアイテムとしては1本で化粧水と乳液、クリームの役目を兼ねたオールインワンコスメが注目されていますが、ベースメイクに関しては1本で化粧下地とファンデーション、日焼け止め等の役目を兼ねたBBクリーム、CCクリームが注目されています。
BBクリーム、CCクリームは同じような目的で使用することができるため、1つのカテゴリとして紹介されることも多いのですが、本来開発された目的は大きく異なります。BBクリームは「Blemish Balm」(ブレミッシュバーム)の略で、本来は医療向けとして、施術後の目立ちやすい傷痕を隠すための軟膏として開発されました。一方で、CCクリームは「Color Control」(カラーコントロール)もしくは「Complete Correction」(コンプリートコレクション)の略で、肌色をより良く見せるために開発されました。最近はどちらの機能も兼ね備えた製品が開発されており、両者の区別はなくなりつつある傾向にあります。
BBクリームの特徴と成分
BBクリームは当初、コンシーラーより手軽に傷跡を隠し、かつ保護することができるアイテムとして1960年代のドイツで開発されたのですが、医療向け等の利用が中心で、あまり注目されるものではなかったようです。しかし、1980年代に韓国に伝わり、皮膚科等で利便性が認められてゆく中で、徐々にエステサロン等でも施術後の傷隠しと肌の保護を一緒にできるアイテムとして使用され、知られるようになりました。
そして2000年代になると韓国Hanskin社の製品等により化粧品としてのBBクリームが売り出され、有名人を起用したプロモーションを盛んに行った結果、化粧下地とファンデーションの機能を兼ね備え、かつ化粧水や美容液に使用されている保湿、美容成分も含んだ多機能なアイテムとしてBBクリームは一躍有名になります。中でもベースメイクの時短効果が消費者に評価されたため、今日のBBクリームは1本でベースメイクが可能な時短アイテムとして改良が重ねられ、韓国だけではなく日本等でもその便利さが故に幅広く使われるようになりました。
「ベースメイクのオールインワン」のような存在であるため、BBクリームには様々な成分が含まれています。化粧水や美容液に含まれているような保湿成分から化粧ノリを良くする成分、UVカット成分等、各社から様々な機能を付加したものが発売されています。また、メイクアップ向けの成分については、開発された経緯からややファンデーションやコンシーラー寄りのものが多く、肌の表面の毛穴やシミ等について、比較的高いカバー力を持っています。
CCクリームの特徴と成分
一方、CCクリームはBBクリームとは異なり、化粧下地の一種として開発されました。同じCCクリームの呼称でも各社ごとに数種類の異なった名称を持っているのですが、いずれも肌の色味を補正し、綺麗な色合いを実現することを主な目的としており、色合いだけではなく、肌のコンディション自体を整える目的の成分も一緒に含まれています。自然さを重視する分、肌の状態をカバーする機能はやや低く、CCクリーム1本でベースメイクを済ませることも可能ですが、カバー力を重視する場合、ファンデーションや必要に応じてコンシーラーを使うことが推奨されています。
CCクリームはメイクアップ目的としては化粧下地と似たような成分が使用されており、また、肌をよりきめ細やかに見せることを目的としてパール等の成分が含まれていることも多いのですが、BBクリームと比較してスキンケア目的での利用も考慮しており、化粧水や乳液に含まれている保湿や肌の調子を整える成分、
シミを防ぐ美白成分等、商品のコンセプトによってさまざまな処方が採用されています。
BBクリーム、CCクリームの使い分け方
似ているようで異なるBBクリームとCCクリームですが、実際、どのように使い分ければ良いのでしょうか。どちらもそれぞれ強みを持ちますが、BBクリームとCCクリームをベースメイクの時短アイテムと考えた場合、ファンデーションとしての機能を持ち、カバー力に勝るBBクリームの方がやや使い勝手が良く、化粧自体に慣れていない方にもお勧めできます。CCクリームはファンデーションとしての成分を含んでいないため、肌表面の補正効果は弱めになります。
一方、CCクリームは化粧下地として使用した場合、色味の補正効果が高く、また、色のバリエーションも多いため、ファンデーションと組み合わせることによってよりきめ細やかで、鮮やかなメイクに仕上げることができます。また、単体での使用を考えた場合、ややCCクリームの方が付け心地が軽いため、特にお出かけの予定はないけれども、最低限のメイクは済ませたい、といった時に向いています。
しかし、冒頭でも少し述べましたが、最近ではどちらも「1本でベースメイクを済ませられる時短アイテム」として扱われる傾向にあり、両者の機能を併せ持ったBBクリーム、CCクリームが開発されています。名称にとらわれず、個別の成分や好きなブランド等に着目して選ぶ、といった選択肢もあります。また、特に2つの機能を併せ持ち、さらにUVカットやアンチエイジング等の成分を配合したものに関してはDD(Dynamic Do-All)クリームやEE(Ever Effect)クリームと呼ばれ、意欲的な製品が発売されているため、これらを選択肢として考えても良いかもしれません。
BBクリーム、CCクリーム共に比較的歴史の新しい商品ではありますが、どちらも日々のメイクの悩み、わがままを解決できる優れものです。この2つに限らず、化粧品会社では日々、ユーザーのお悩みを解決し、わがままを叶えるための製品が開発されています。プチプラの製品でも優れたものは沢山あるので、新しい商品が発売されたら、色々と試してみることをお勧めします。
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