コンジョウ

成分

使用の目的:青色顔料

類似した成分:グンジョウ

 コンジョウとはメイクアップ製品を中心に利用されている成分で、化学式C18Fe7N18で表されるフェロシアン化物の一種です。プルシアンブルーと呼ばれることもあり、常温では濃青色の粉末状の物質で、水にも油にも溶けにくい性質を持っています。18世紀初頭に発見され、かつては動物組織から合成されていましたが、今日ではフェロシアン化鉄の酸化反応によって工業的に合成されています。

 コンジョウは漢字で「紺青」と表記される通り青色の顔料で、非タール系の色素としては比較的良好な発色を示します。そのため、アイシャドウ、ネイル等の色素としてよく用いられており、ナチュラルコスメのジャンルでは好まれています。また、マイカや酸化チタンと組み合わせて使うことで、色味を調整したり、パール光沢を出したりすることができます。

 300年以上利用されてきた成分で肌への刺激性や毒性もなく、安心、安全に利用することができます。また、他の原料と組み合わせて使うことで緑や黒など、様々な色を出すことができます。しかし、他の成分と比較して青の色味が濃く、肌の色とあまり合わないため一般的にはポイントメイクでのみ用いられます。

 類似した成分としてはグンジョウが挙げられます。グンジョウはコンジョウと同様に青色の非タール系色素で、メイクアップ製品やネイル製品に用いられますが、発色がやや穏やかで自然な色味を出すことができます。化粧品ではそれぞれの特徴を活かす形で使い分けがされており、また、より鮮やかな発色を求める場合はタール色素が利用されます。

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